(C)2025「(LOVE SONG)」製作委員会
Snow Manとしての活動時には明るいムードーメーカーといった印象が強いが、本作ではグッとトーンを抑えた静謐な演技で、ミステリアスかつアーティスティックなカリスマという漫画的で浮世離れした人物像を作り上げる向井。
ある過去を背負った切ない眼差しやポツリと紡ぐような話し方など、妖しげな色気を放つと同時に、キャラクターが抱える複雑な感情を観客に想像させるような余白のある芝居が光る。
また、「2gether」のチャット役や「TharnType2 -7 Years of Love-」(2020年)のフィアット役で注目を浴びた"ファースト"ことチャローンラット・ノープサムローンが演じる、カイに好意を抱くトイ、BNK48出身の"ミュージック"ことプレーワー・スタムポン演じるカイと親しげな女性・スマイルら、BYE SUNBURSTメンバーとの人間模様もタイ語を巧みに操りながら体現するなど、達者ぶりはお見事だ。
(C)2025「(LOVE SONG)」製作委員会
対照的に森崎は、真面目でピュアなソウタという人物をチャーミングに演じており、カイとの再会にときめくうれしそうな笑顔からバンドメンバーと親しげにするカイを見た際に嫉妬の眼差しなど、場面ごとにコロコロと変わる豊かな表情で、かわいげのあるキャラクターの胸中を浮かび上がらせている。
まったく異なるタイプの登場人物ゆえのすれ違いの先に待ち受ける、異国情緒溢れる風景で繰り広げられる甘いロマンスといったご褒美タイムまで、恋愛の難しさやときめき、美しさを、幻想的に描くタイBLの魅力が詰まった「(LOVE SONG)」。
ソウタとカイを中心に繰り広げられるもどかしく甘い恋模様を見れば、タイのBLが世界中の心を掴むワケが理解できるだろう。
文=HOMINIS編集部
映画情報
(LOVE SONG)
10月31日(金)より公開
配給:KADOKAWA
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