文学×写真集を叶えた庄司浩平が日頃から持ち続けている独特な着眼点
俳優

――文章を書くときは、どういうところから着想を得ているのでしょうか?
「基本的には何気ないところから探すようにしています。例えば、喫茶店に行った時に近くに座った人がコップに口をつけるたびに口紅を拭うタイプの人なんだなとか、お酒を呑んでいるときに、あと少し残っている段階で店員さんに次のドリンクを頼む人なのか、それとも全部飲み切ってから店員さんを呼ぶ人なのか...とか。そういうところに人間性を感じたら、メモするようにしていますね。
例えば、この人は真面目で穏やかで、こういった人間で...って説明することは可能なんですけど、まあおもしろくないじゃないですか。そういうことより、いちいち右足から靴を履いて、みたいな情景描写で人間が見えた方が、共感だったり、引っかかりになると思うので、文章に関しては、そういう引っかかる部分を作ろうという思いがあります」
――日頃からそういった点に着目されている方って、なかなかいらっしゃらない気がします。もともと読書をされるのも好きなのでしょうか?
「そうですね。特定の作家さんの作品を全部読むというわけではないですけど、基本は小説、いまは純文学を読んでいます。でも、英語の勉強をずっとやっていた時は洋書を原文で読んでいたりもしましたし、大学生の頃は論文を書くために新書も読んでいて、活字が好きなタイプだと思います」
――写真集に掲載されている写真についても教えてください
「セットとロケとでちょうど1:1ぐらいで撮影しました。ロケも海辺や工場地帯、森の中、文章に絡めて場面が変わっていますね。衣装に関しては、場面に沿ったものを用意して、衣装さんと相談しつつ決めました」
作品情報
庄司浩平写真集「だから、ぼくは」
(KADOKAWA)
2025年10月28日(火)より発売中
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