主演・本島純政をはじめ、「卒業」と「旅立ち」をテーマに俳優陣が躍動!ユニークで見ごたえ十分なVシネクスト作品「仮面ライダーガッチャード GRADUATIONS」

俳優

2023年から2024年にかけて放送された「仮面ライダーガッチャード」は、令和の仮面ライダーとしては5作目にあたり、「仮面ライダーフォーゼ」以来となる学園生活を描いている。錬金術によって生み出された101体の人工生命体ケミーを軸にした設定もユニークだった。高校生で錬金術師見習いの主人公・一ノ瀬宝太郎/仮面ライダーガッチャードを演じたのは、本作が初主演となった本島純政。当時は芸能界デビューしたての18歳でフレッシュな魅力を発揮した。当初こそ演技に初々しさがあり、経験不足は否めなかったが、回を重ねる中で上達してすっかり役を自分のものにしていたという印象だ。

今回は、テレビシリーズの続編として作られたVシネクスト作品「仮面ライダーガッチャード GRADUATIONS」をご紹介したい。本作は2025年2月に期間限定で上演され、同年6月にBlu-rayとDVDが販売された。短編作品「ホッパー1のはるやすみ」との同時上映となっている。

■タイムループの謎に気づいた黒鋼スパナを中心に仲間たちが戦いに挑む

若き錬金術師たちが、さまざまな困難にもめげずに未来へと向かう姿を描いた「仮面ライダーガッチャード」。激しい戦いの日々は終わりを告げたが、彼らが歩みを止めることはなかった。高校生活や錬金アカデミーでの思い出を抱き、一ノ瀬宝太郎/仮面ライダーガッチャード(本島)、九堂りんね/仮面ライダーマジェード(松本麗世)、加治木涼(加部亜門)たちは卒業式の日を迎える。宝太郎の夢は、変わらず大物錬金術師になること。銀杏蓮華(安倍乙)や鶴原錆丸/仮面ライダードレッド(富園力也)ら錬金アカデミーの仲間も次なるステージへ向かうはずだった。ところが、卒業式の当日に同じ時間が何度も繰り返されるタイムループ現象が起こってしまう。その異常事態に唯一気づいた、錬金アカデミーの卒業生・黒鋼スパナ/ヴァルバラド(藤林泰也)は、タイムループの原因を探ろうとする...。

仲間たちを巻き込みながら、スパナはループの真相に近づいていく。特撮作品らしく、強敵の出現や戦闘シーンの見せ場ももちろんあるが、本作には"卒業"と"変化"を受け入れるための物語というテーマが設定され、若者たちの旅立ちの物語にもなっている点が特徴的だ。タイムループというSF要素を交えた構成も面白いが、仲間や過去の記憶、未来への想いが交錯する複雑な物語であり、実質的なシリーズの"最終回"になっていることに注目したい。テレビシリーズでは「ケミーを回収し、怪人マルガムを倒す」というミッション形式の展開が中心。錬金術に加えて「カード」というアイテムを核として、複数の仮面ライダーが登場してバトルが展開する特撮らしい要素が満載だった。

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放送情報

仮面ライダーガッチャード GRADUATIONS/ホッパー1のはるやすみ
放送日時:2025年12月7日(日)11:00~
放送チャンネル:東映チャンネル(スカパー!)
※放送スケジュールは変更になる場合があります

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