実話をもとにした「人はなぜラブレターを書くのか」、千鳥・大悟と夫婦役を演じる「箱の中の羊」と、2026年、立て続けに主演映画が公開される綾瀬はるか。
そんな綾瀬が2008年に出演し、天然な新人キャビンアテンダントを演じた航空群像コメディが「ハッピーフライト」だ。メガホンをとったのは「ウォーターボーイズ」や「スウィングガールズ」などのヒット作を手がけ、近年では長澤まさみ主演の「ドールハウス」も注目を集めた矢口史靖監督。丁寧なリサーチを重ね、ANAの全面協力のもとで撮影された本作は、羽田からホノルルに向かうとある便のフライトにまつわるあれこれを、飛行場の仕事に焦点を当ててリアルかつコミカルに描いた作品だ。
綾瀬が演じたのは念願の国際線デビューで舞い上がる客室乗務員・斎藤悦子。機長昇格を懸けた実地訓練に緊張しながら臨む副操縦士・鈴木和博を田辺誠一が演じている。時任三郎、寺島しのぶ、吹石一恵、田畑智子、田中哲司、江口のりこ、笹野高史、小日向文世、岸部一徳など、キャストも魅力的。整備士、グランドスタッフ、管制官を含むオペレーションコントロールセンターなど、さまざまな部署の連携あってこその"空の旅"。その裏側を覗けるのも醍醐味だ。
悦子は先輩たちのテキパキとした動きにあたふたし、ピントのずれた言動で"鬼チーパー"と呼ばれている客室乗務員責任者・山崎麗子(寺島)から睨まれてしまう。一方の鈴木は、厳格でストイックな機長・原田典嘉(時任)と組むことになり、緊張が加速。それぞれに悲喜こもごものフライトがユーモラスに、テンポ良く描かれる。
機体に鳥がぶつかるのを防ぐために空港に常駐するバードパトロールや、航空機マニアの青年たち、老若男女の乗客たちも本作に欠かせない登場人物で、誰もが飛行機の安全を空と陸でサポートするチームの一員というドラマティックな構成も飽きさせない。そんな本作において、1番の癒しでもあり、ハッピーオーラを放つ綾瀬の演技に注目したい。









