大沢たかお綾瀬はるか内野聖陽――「JIN-仁-完結編」を名作たらしめた三者三様の名演

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大沢たかおが幕末の江戸にタイムスリップした脳外科医の奮闘を演じる
大沢たかおが幕末の江戸にタイムスリップした脳外科医の奮闘を演じる

(C)村上もとか/集英社

咲は第1作に続いて、「完結編」でも仁友堂に身を寄せ、仁を支えている。辛い状況にあっても泣き言を言わない、武家の女性らしい芯の強さを持つ。綾瀬が演じているだけあって、彼女自身が持つ"華"が画面に映し出されることもしばしばだ。考えごとをしている時に話しかけられ、しゃもじを逆さに持っていた時の表情などは愛らしいし、脚気で臥せっている母の治療法を仁が見つけた時は、輝くような笑顔を見せる。

そういった女性らしい魅力に加え、第4話で仁との仲がぎこちなくなった時にそれが微かに笑顔に出ているところや、第10話で「医者の端くれでございます」という時の真摯なまなざしなど、細かい演技や醸し出す空気には、つい魅入ってしまう力がある。綾瀬の演技力があってこそ、咲の存在感がより確かなものとなっているのだろう。

■内野聖陽の豪胆で熱のある演技は、本物の龍馬を見ているよう

(C)村上もとか/集英社

内野が演じる龍馬は御存知の通り、日本の歴史に深く関わる幕末の志士だ。ざっくばらんな性格でユニークなシーンも多く、仁を捕らえている役人に手もなく叩き伏せられたり、かつて大怪我を負っていた長州藩の武士と再会した時は、飛びついて相手の無事を喜んだりもする。

そんな龍馬の最大の魅力は、その胸の奥に「日本をひとつにまとめたい」という強い想いがあるところ。第3話で日本のこれからを勝海舟や仁に語る時には、清々しいほどの笑みを見せる。第4話で薩摩と長州の盟約をまとめるため、西郷隆盛を説得する時の熱量も凄まじいものがある。表情豊かで熱量もある、そんな龍馬を見ていると、本当の龍馬もこんな人物だったのではないかと感じるし、そう思わせる内野の演技はさすがというほかない。

第1作同様に「完結編」も、ザテレビジョンドラマアカデミー賞ほか、多くの賞を受賞。また日本での放送前に海外80カ国での放送も決定していたなど、ドラマとして高い評価を誇る本作。今も色褪せないその魅力を、大沢ら名優たちの演技とともに、じっくりと味わってみてはいかがだろうか。

文=堀慎二郎

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