堤真一柳楽優弥が紡ぐ、鬼監督と生徒の時を超えた絆に感涙!川栄李奈共演「泣くな赤鬼」

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堤真一と柳楽優弥の共演で、野球部の監督と部員の時を超えた絆を描く
堤真一と柳楽優弥の共演で、野球部の監督と部員の時を超えた絆を描く

(C)2019「泣くな赤鬼」製作委員会

堤が演じる小渕は、群馬県の強豪校・城南工業高校から進学校の西高へと赴任し、手ごたえのない生徒たちへの指導に苦痛を感じている野球部監督。練習メニューも生徒に任せきりにしているだけでなく、城南と同じような指導を望む部員に対して「城南のやり方にお前たちがついてこられるなんて思えないよ」と切り捨ててしまう。その上、「俺の指導方針が嫌なら好きにすればいいよ。去る者は追わない」と突き放すなど、指導者としての情熱が冷めきっている状態だった。そんな小渕を堤は、絶妙な無気力感を携えた演技で、体調に不安を抱え、教師や野球部監督という仕事にも疲れきった小渕の悲哀を表現した。

ゴルゴと初めて出会った13年前の春から始まる過去の回想シーンに登場する小渕は、鬼監督として恐れられながらも熱心に部員への指導に当たっており、若々しくエネルギッシュ。そんな過去の小渕と現在の小渕、13年という歳月の経過をしっかりと表現した堤の演技力に驚かされる。また、実は小学生時代から高校1年生までの期間、野球に打ち込んでいた経験のある堤。回想シーンで披露するノックの見事な打ち方は、さすがの一言だ。

そして、野球の才能を小渕に認められながらも感情の行き違いにより、野球部だけでなく高校も辞めてしまったゴルゴこと斎藤を演じているのが柳楽だ。過去の苦い経験から声をかけることをためらってもおかしくない場面でも、斎藤は持ち前の明るい性格で、小渕へ積極的に声をかける。その時に柳楽が浮かべる明るい笑顔は、斎藤という青年の素直で人懐っこい性格を一瞬にして視聴者に伝えるパワーを秘めている。

久しぶりの再会を懐かしむ2人だったが、会社の健康診断で再検査を指示されていた斎藤の体からはがん細胞が発見される。雪乃に頼まれて斎藤との交流を再開する中で、小渕は斎藤がかつてレギュラーポジションを争った和田(竜星涼)と会いたがっていることを知る...。

川栄李奈は智之の妻・雪乃を好演
川栄李奈は智之の妻・雪乃を好演

(C)2019「泣くな赤鬼」製作委員会

かつての教え子との会話の中で、自分が教師として、そして指導者として見失っていたものに気づかされる小渕。そして、余命いくばくもない中で「また野球がやりたいんだよね」とつぶやく斎藤の願いを叶えるために、彼は西高野球部のメンバーに頭を下げるのだ。

斎藤役の柳楽と和田役の竜星による、チームメイトの絆が時を経て再び結ばれる場面を始め、後半では胸を打つ感動シーンも多数。中でも、斎藤の病状が悪化する中で、小渕が彼のもとへ駆けつけて「よくやった」と病との戦いを労う場面で、堤と柳楽が見せる渾身の演技は、観る者すべての胸を打つはずだ。

教師と生徒として出会った2人が、時を経てかけがえのない絆を結ぶさまを丁寧に描いた感動のヒューマンドラマ。堤と柳楽、日本演劇界を代表する名優の奥深くもリアルな演技に注目しながら、物語を最後まで見届けてほしい。

文=中村実香

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