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渡辺謙が天下人へと上り詰めていく、戦国武将・織田信長を演じた1989年のTBS新春大型時代劇スペシャル「織田信長」がTBSチャンネル2で放送される。戦国の覇者になる織田信長と同様、当時若手俳優として飛ぶ鳥を落とす勢いにあった渡辺謙の、熱気あふれる演技が観られる4時間超の大作だ。
このドラマでは「大うつけ」と呼ばれていた信長の若殿時代から、斎藤道三の娘・濃姫を妻に迎えて、桶狭間の戦いで今川義元を撃破。浅井・朝倉との激戦を戦い抜いて、安土城を完成させ、天下統一目前まで突き進む日々を描いている。
信長を「天下布武」の道へと誘う謎の女性・おこよに十朱幸代、斎藤道三に松方弘樹、濃に名取裕子、信長と同盟を結ぶ徳川家康に真田広之、木下藤吉郎に黒崎輝、藤吉郎の妻・寧々にかたせ梨乃、明智光秀に篠田三郎、浅井長政に根津甚八、ナレーターに緒形拳など豪華なキャストが揃っている。監督はベテランの中島貞夫で、波乱に富んだ信長の半生をテンポよく描き、見ごたえのある娯楽時代劇に仕上げた。
■若かりし頃の渡辺謙の瑞々しい芝居は必見
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この当時の渡辺謙は、まさに俳優として絶頂期。1982年に「未知なる反乱」でテレビドラマデビューした彼は、「瀬戸内少年野球団」(1984)で映画にもデビュー。映画は続いて伊丹十三監督の「タンポポ」(1985)で彼が俳優の師と仰ぐ山﨑努と共演し、熊井啓監督の「海と毒薬」(1986)では奥田瑛二に続く助演。
そして1987年、NHK大河ドラマ「独眼竜政宗」の主演に抜擢され、彼が戦国武将・伊達政宗を演じたこの作品は平均視聴率39.7%という、大河ドラマ史上最高の数字を叩き出し、一躍トップスターの座に躍り出た。
続いて角川映画の超大作「天と地と」(1990)の主役・上杉謙信にも選ばれ、テレビと映画の頂点を極めようとしていたときである。それだけに、このドラマでは豪放でありながら、実は繊細に敵の戦力を読み込み、家臣を自在に操る信長のパワフルで奥行きのある人間性を、熱量たっぷりに演じている。









