「仮面ライダー555」の怪人役で俳優デビューした綾野剛の悪役歴を追う!

第157回芥川賞受賞作「影裏」の映画化の主演や、吉田修一の小説「犯罪小説集」を原作とした映画「楽園」への主演など、次々と話題作への主演を決めている綾野剛。11月には俳優仲間の山田孝之、内田朝陽と組んだ音楽ユニット「THE XXXXXX」(ザ・シックス)を始動するなど活動の幅も広げていて、今最も目が離せない俳優と言えそうだ。

そんな綾野がデビューしたのは2003年。若手俳優の登竜門として知られる「仮面ライダー」シリーズの「仮面ライダー555」に出演を果たした。しかしヒーローではなく怪人役だったことは、熱心なファンの方ならご存じだろう。今回は、綾野の悪役やアウトロー役の経歴を見ていくことにしよう。

彼が印象深いアウトロー役を務めたのが、2009年公開の『クローズZERO II』だ。この映画で綾野は、映画オリジナルの登場人物・漆原凌を演じた。漆原は普段はおとなしい青年だが、戦闘が始まるとバトルマニアの狂戦士に変貌するという非常に個性的な役柄だった。

続く2010年にはテレビドラマ「Mother」で、恋人の娘、芦田愛菜演じる怜南を虐待するDV男・浦上真人役を務める。まだ幼い怜南にドレスを着せ、口紅を塗るシーンは、性的虐待を予感させる恐ろしいシーンだった。

そして綾野のアウトロー役の代表作と言えるのが、2015年公開の映画『新宿スワン』だ。綾野はこの映画で主役の白鳥龍彦を演じた。龍彦は金髪、天然パーマのスカウトマンで、裏の世界でしのぎを削り生きるさまが描かれる。山田孝之、沢尻エリカなど共演者も豪華で、続編が制作されるほどの人気となった。

切れ長の目で、ヘビ顔イケメンと言われるそのマスクからは、非情、冷酷な印象を受けることも多い。加えてどんな役にもなり切ってしまう才能もあって、綾野は数々のドラマ、映画を盛り立てる悪役として活躍してきた。上で挙げたほかにも、映画『闇金ウシジマくん ザ・ファイナル』(2016年公開)で山田孝之演じる丑嶋馨の幼馴染みの情報屋・戌亥を、警察の不祥事を描いた映画『日本で一番悪い奴ら』(2016年公開)で主役の諸星要一を演じている。

その一方で、ドラマ「コウノドリ」では命の尊さを知る産婦人科医を演じ、出産経験のある女性視聴者を画面に釘付けにするのだから、綾野の演技の幅広さ、俳優としての魅力がうかがえるというものだ。

(C)2003 石森プロ・テレビ朝日・ADK・東映

綾野が俳優デビューを果たした「仮面ライダー555」は、東映チャンネルにて1月1日より毎週火曜日放送予定。この作品で綾野は、謎の生物オルフェノクとして第26話より登場する。若き日の綾野の姿だけでなく、俳優としての、悪役としての彼の原点を、この機会にぜひご覧いただきたい。

文=堀慎二郎

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放送情報

仮面ライダー555(ファイズ)超解像版

放送日時:2019年1月1日(火) 18:00~

チャンネル:東映チャンネル

※放送スケジュールは変更になる場合がございます。

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