「第40回日本アカデミー賞」(2017年)で新人俳優賞を受賞。2018年は「連続テレビ小説『わろてんか』」(2017年~2018年)や「高嶺の花」(2018年)などのドラマや、映画にも多数出演し、さらには舞台、ナレーション、ラジオと、まさに破竹の勢いで各方面からラブコールを受け続ける注目の俳優・千葉雄大。
彼は2019年のスケジュールも、すでにドラマが4本決定しており、"ミステリーハンター"としての仕事も控えているなどバラエティーでの活躍も目覚ましい。しかし、彼の根幹を形作った作品「天装戦隊ゴセイジャー」(2010年~2011年)まで遡ると、千葉の初々しい姿を知っている者はグッと少なくなるのではないだろうか。
そもそも千葉が「天装戦隊ゴセイジャー」でアラタ/ゴセイレッド役を演じていたのは、今から8年前となる2010年のこと。この時の千葉は21歳ではあったものの、作品の記者発表会にはあどけなさが残る表情で登場し、何色にも染まってない様子がとても印象的だったが、それもそのはず。「天装戦隊ゴセイジャー」は、地球とその全ての生命を護る使命を持った"護星天使"が主人公の物語。演技だけでなく芸能活動すらほぼ経験のなかった当時の千葉は、まさに"天使"という無垢で無邪気なキャラクターのイメージを体現したかのような存在だったのである。
その「天装戦隊ゴセイジャー」は、スーパー戦隊シリーズ第34作として制作された作品で、人間を超える不思議なパワーを持つ"護星天使"たちが主人公。宇宙からの侵略軍団・ウォースターからの危機にさらされた地球を守るべく、5人の見習い護星天使たちが、天装戦隊ゴセイジャーへと変身し、巨大な敵へと立ち向かっていく物語だ。
この「天装戦隊ゴセイジャー」の中で、先述したように千葉はアラタ/ゴセイレッド役で演技に初挑戦した。楽天家でふんわりした雰囲気のアラタ/ゴセイレッドを演じた千葉は、当時のあどけなさも相まって全体的に"初々しさ"が目立っていたように感じられるが、決めるべきところでの表情は今に通ずるものを捉えることができ、原点を明確に感じられることだろう。それにしても、ドラマ「高嶺の花」で見せた奥行きを感じさせる表情の演技や、また「プリティが多すぎる」(2018年)の生真面目なお堅いキャラクターを演じている千葉を見ると、その成長ぶりにただただ驚かされるばかりである。
「天装戦隊ゴセイジャー」は他にも、殺陣に挑戦する姿や吹き替えなど、さまざまな千葉の原点を感じることができる作品だ。8年の時を経て、"大人の男の色気"を携えた千葉は、今後もきっと振れ幅の大きい実力のある役者へと成長していくことだろう。今ここでもう一度、千葉の原点を振り返り、彼の成長を肌で感じてみてはいかがだろうか。
文=椋鳥
放送情報
天装戦隊ゴセイジャー
放送日時:2019年1月16日(水)17:00~
チャンネル:東映チャンネル
※放送スケジュールは変更になる場合がございます。
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