日本映画専門チャンネルでは、9月から2ヶ月にわたり志尊淳の出演作品を特集。『潤一 ディレクターズカット版<PG-12>』ほか、志尊淳が作品の裏側や演じた役柄の印象などを語るインタビューの模様を放送する。
今回、軽部真一アナウンサーが支配人を務める【日曜邦画劇場】の収録に潜入し、志尊の作品に対する思いや撮影秘話などを通して彼の俳優としての芝居に対する姿勢に触れた。
『潤一』は、井上荒野の同名小説を全6話で実写化したもの。志尊演じる謎めいた青年・潤一が次々と孤独な女性たちと出会い、刹那の愛に溺れていく様を描く大人のラブストーリー。国際的なドラマのアワードである「フランス・カンヌ国際シリーズフェスティバル」では、日本のドラマで初めてノミネートされた。
志尊は役どころについて「僕自身、撮影に入るまで潤一というキャラクターをつかみ切ることができなかったんです。正直、撮影が終わった後も。でも、監督もおっしゃっていたのですが、それでいいんです。つかめてしまうと、自分の中の範疇にとどめてしまうから」と謎めいた部分が魅惑的であることを告白。
さらに「その時に感じたものを大事に、その場で思ったことをやっていたので、この作品で意識的に何かをやったことはほとんどないです。原作を読ませていただいて、潤一は感情ではなく本能的に動いている部分が大きいんじゃないかと思ったので、感情の動きは撮影前に頭に入れた上で、撮影に入る時はそれを全部取っ払って、その場その場で(潤一として)生きることに専念しました」と振り返った。
さまざまなタイプの6人の女性と愛を交わすことについては「ものすごく大変でした。『初めまして』とお会いして、10分、20分後には接吻をし、性行為をしている描写をしなくてはいけないというのは、感情を追えないぶん志尊淳としては大変でした。ただ、潤一としてはその流れが正しいのだろうとも思っていました」と苦笑い。
さらに「6話がそれぞれの女性目線で描かれているのですが、実は同時期に起こっていることなんです。でも、それぞれの女性に関わることで順応していくキャラクターなので、潤一として統一性を持たせることよりもそれぞれの女性に合わせて寄り添い方を変えるようにするのも難しかったです」と吐露した。
自身との共通する部分については「ほとんど違うなと思うのですが、その中でも人と関わっていく中で順応しようとするところは唯一似ているところかなと。それは、表裏があるということじゃなくて、無意識にそれぞれに対してハマるところを探してしまうこと。人によって好みや『こう立ち回ってほしい』というところに対して、自分が無理しないで出来る限りそれに応えたいという気持ちがあるんです」と話した。
そんな志尊に対し、軽部支配人は「複数の女性に同時にいけるということではないですよね?」と意地悪な顔で質問。すると志尊は「全然違います!それだといろいろマズいです(笑)。僕は一途です!」と大慌てで強く否定し、笑いを誘う一幕もあった。
文=原田健 撮影=中川容邦
ヘアメイク=仲田須加 スタイリスト=手塚陽介
放送情報
潤一 ディレクターズカット版<PG-12> 全6話
志尊淳インタビューも放送
放送日時:2019年9月8日(日)21:00ほか
チャンネル:日本映画専門チャンネル
※放送スケジュールは変更になる場合がございます。
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