見るたびにクセになる綾野剛星野源の名バディ!「MIU404」が異彩を放つ理由とは?

「MIU404」
「MIU404」

(C)TBSスパークル/TBS

昨年6~9月の金曜ドラマ枠で放送され、2桁台をキープする好視聴率を記録した「MIU404」(TBS系)。いわゆる"バディもの"とされる刑事ドラマは多数あるが大きな話題を集めた要因は、綾野剛と星野源が演じる主人公コンビの魅力にあったと言えるだろう。

警視庁には現在3つの機動捜査隊が存在するが、今作の舞台となる"警視庁刑事部・第4機動捜査隊"は、警視庁内の"働き方改革"の一環で作られたという架空の臨時部隊。タイトルの「MIU404」とは、通称・機捜こと"Mobile Investigative Unit(機動捜査隊)"の頭文字と、綾野と星野が演じる機動捜査隊員の2人を指すコールサイン"404"を組み合わせた造語だ。

そうしたタイトルが指し示す通り、刑事の常識に欠けるが機動力と運動神経が抜群の肉体派・伊吹藍(綾野)と、観察眼と社交力に長けているものの他人を信用しない頭脳派・志摩一未(星野)がバディを組み、配属先の"第4機捜"で数々の事件に立ち向かっていく姿が描かれた。

綾野剛&星野源が乗る「まるごとメロンパン号」も話題に!「MIU404」

(C)TBSスパークル/TBS

脚本は、ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」(2016年)や映画『罪の声』(2020年)といった星野の出演作を手がけ、彼の魅力を存分に生かしてきた野木亜紀子による1話完結のオリジナル。本作でもハードなアクション演技という星野の新境地を開拓させるなど、その相性の良さを存分に発揮している。また、24時間のタイムリミットの中で事件を解決するという、機捜ならではの設定を生かしたスピード感あふれる展開、あおり運転をはじめとした今日的な危険行為から少年犯罪まで、バラエティに富んだ事件内容など脚本の妙が目立った。

「MIU404」

(C)TBSスパークル/TBS

4月17日(土)にTBSチャンネル1にて全話一挙放送されるにあたり、改めて注目したいのが、バディコンビの絶妙な関係性だ。以前も「コウノドリ」(2015年)で、温厚な人情派の医師と笑顔を見せない冷徹な医師という正反対な役どころを演じた綾野と星野は、本作でも真逆な性格のコンビに扮している。伊吹の暴走に理性的な志摩が振り回され、ぶつかり合いながらも、互いに命を預け合うほどの絆を築いていく。往来的なバディものの魅力はもちろん、本来ブレーキ役だった志摩までもが、時には感情を爆発させてしまう点が、また実に興味深い。

この志摩という複雑なキャラクター性によって、普段は正反対の"404コンビ"がいざ事件になれば同じ方向に感情を爆発させ、一体感がより強まる結果に。スタイリッシュでカッコイイだけの刑事ドラマではなく、人間臭さや説得力までを含んだ強度のあるドラマへと押し上げていた印象だ。

激しいアクションと瞬時に変わる表情の強弱で豪快な伊吹をダイナミックに演じて見せた綾野。そしてクールな志摩の感情の起伏を瞬発力ある演技で表現した星野。正反対なキャラクターでありながらも、心の底では信頼し合っている――そんな相性の良さを感じさせる2人の演技も見事だった。

「MIU404」

(C)TBSスパークル/TBS

4月期、個性豊かな新ドラマが一斉にスタートする中、改めて「MIU404」での名バディぶりを振り返ってみれば、本作がドラマファンの間で評価が高かったことも納得だろう。

文=HOMINIS編集部

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放送情報

MIU404
放送日時:2021年4月17日(土)11:00~
チャンネル:TBSチャンネル1 最新ドラマ・音楽・映画
※放送スケジュールは変更になる場合があります

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