佐藤健が初の悪役に挑戦!迫力のバトルシーンで見せたアクション俳優としての才能

佐藤健が初めて悪役にチャレンジした映画『いぬやしき』(2018年)がチャンネルNECOで7月に放映される。原作は『GANTZ』で知られる奥浩哉による漫画で、監督は実写映画『GANTZ』のメガホンをとった佐藤信介。家でも会社でもディスられてばかりいる主人公の"おじいちゃんヒーロー"、犬屋敷壱郎を木梨憲武が、不条理な世界を憎み、大量殺人鬼と化す高校生の"ダークヒーロー"、獅子神皓役を佐藤健が演じている。ある夜の不思議な出来事がキッカケでサイボーグ人間になり、特殊な能力を持つことになったサラリーマンと高校生。高層ビルの間を飛び交い、ぶっ飛んだバトルを繰り広げる映画で佐藤健が演じたダークヒーローとは?

■佐藤健演じる獅子神が暴走するバックボーンとは?

両親が離婚し、母親(斉藤由貴)と2人で暮らしている獅子神は孤独を抱えた高校生。唯一の友人は幼なじみで引きこもりの安堂直行(本郷奏多)。彼にだけは自分がサイボーグだという秘密を打ち明けている。

佐藤健(左)と本郷奏多

(C)2018フジテレビジョン 東宝 講談社 (C)奥浩哉/講談社

"これは手品だ"とガンフィンガーで空を飛ぶ鳥を落とし、駐車場に止まっている車を2本の腕だけで次々に動かしてみせる獅子神に「手品とかウソだろ?」と直行は青くなるが、顔色ひとつ変えず「だったら、どうする?」とシャツを脱ぎ捨てるシーンがその後のジョーカーっぷりを予感させる。新しい家庭で裕福な暮らしをしている父を憎み、苦労している母を愛し、学校でいじめられている友人を守る。そんな自分を取り巻く全てにうんざりしている思春期の青年は、無敵の能力を持ったことで、そのフラストレーションを爆発させるのだ。撮影当時、佐藤健は28才。高校生役にまったく違和感がなく、冷めきった視線で指先ひとつで人を殺していくダークヒーローを魅力的に演じている。

■技術を駆使した迫力のアクションシーンで見せる佐藤健の身体能力

映画のために食事制限をし、肉体を作ったという佐藤健。同じサイボーグ人間でありながら、生き物の生命を蘇らせる能力を持つ"おじいちゃんヒーロー"、犬屋敷とのCG、VFXを駆使したバトルシーンは本作の見どころだ。代表作『るろうに剣心』で鍛え抜かれたアクション俳優としての側面が、本作では新宿の高層ビル街を猛スピードで飛び回って戦うシチュエーションや都庁での対決シーンで発揮されている。

木梨憲武(左)との戦闘シーンも話題に

(C)2018フジテレビジョン 東宝 講談社 (C)奥浩哉/講談社

(C)2018フジテレビジョン 東宝 講談社 (C)奥浩哉/講談社

二面性にキュンとさせられるのも『るろうに剣心』に通じるところ。殺人マシーンと化した無慈悲な顔と優しい顔のギャップはクールな佇まいの佐藤健だからこそ見せられる奥行き。獅子神に告白する女子生徒、渡辺しおん(二階堂ふみ)や母親、親友など信じられる人間に見せる顔は温かく、だからこそ刻まれる悲しみは深い。制御不能となった闇が暴走する佐藤健のアクションと演技に着目の映画でもある。

文=山本弘子

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放送情報

いぬやしき
放送日時:2021年7月31日(土)21:00~
チャンネル:映画・チャンネルNECO
※放送スケジュールは変更になる場合があります

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