大泉洋演じる「ボヤく劉備」のカッコいい一言にも注目!映画『新解釈・三國志』

『新解釈・三國志』より
『新解釈・三國志』より

2020年末の紅白歌合戦では白組の司会を務めるなど、今や"北海道の大スター"という枠を超えて、"国民的スター"ともいうべき地位を確立している大泉洋。俳優としての活動も順調で、2021年だけでも『騙し絵の牙』『劇場版 がんばれ!TEAM NACS』といった映画や、Netflixの映画『浅草キッド』に出演するなど話題に事欠かない。

そんな大泉が、コメディー界屈指のヒットメーカー・福田雄一監督とタッグを組んだ映画『新解釈・三國志』が9月にWOWOWで放送される。もともと交流はあったという2人だが、意外にも一緒に仕事をするのはこの作品が初だったという。

映画『新解釈・三國志』に出演した大泉洋とムロツヨシ

(C)2020「新解釈・三國志」製作委員会

福田監督といえば、2014年にムロツヨシ主演の「新解釈・日本史」というドラマを手がけたことがある。このドラマは、坂本龍馬や織田信長といった偉人たちの、教科書には載らない本当の姿を、福田監督ならではの新解釈で描き出した作品だが、その頃から「いつか新解釈の『三國志』をやりたい」という思いを抱いていたという。そこで「すごくボヤき倒す劉備って面白いだろうな」と考えていた福田監督は、「劉備が大泉さんでなければこの企画をやる必要はない」と思うほどに、大泉のキャスティングを熱望していたそうだ。

とはいえ、福田監督も、大泉も多作で、両者ともに多忙を極める超売れっ子同士。それゆえスケジュール調整は困難で、企画が実現するまでにおよそ5年の歳月がかかったというが、満を持しての福田組参加に「やっと福田さんと遊べる」と感じたという大泉。一方、大泉の大ファンであると公言する福田監督も、撮影現場でも大泉が言葉を発するたびに「最高です!」と大喜びだったという。

もともとは大泉洋というスターが、「史上最低予算、最小スケールの『三國志』」に出演するというのがこの映画の企画の肝だったが、福田雄一×大泉洋という強力タッグ作ともなれば、予算もどんどん超過し、西田敏行、小栗旬、賀来賢人、橋本環奈、山本美月、岩田剛典、山田孝之など主役級の俳優陣が次々と登場するオールスターキャスト映画へとスケールアップ。当初予定された"小品"というプランはあっけなく撤回されることとなったという。

(C)2020「新解釈・三國志」製作委員会

本作で大泉が演じる劉備は、「三國志」の英雄と言われた従来の劉備像とは正反対。終始ボヤき続けて、大将らしいリーダーシップを感じさせないように描かれているが、本作の主題歌を担当した福山雅治は「洋ちゃん、あの役、カッコいいね」と感じたという。大泉自身は、その言葉を聞いて「実は福山さんは映画を見ていないんじゃないか」と冗談めかしていたが、だが確かに、クライマックスでは劉備が酔った勢いで、とある「カッコいい一言」を発する一幕がある。

その言葉は本心なのか、それとも酔った勢いの戯れ言なのか。シリアスからコメディーまで、幅広い役柄をこなす大泉だからこそ、どちらにも受け取ることができる。それこそ福田監督言うところの「劉備が大泉さんでなければこの企画をやる必要はない」という、キャスティングの妙ではないだろうか。ぜひこの映画を見て、この一言をカッコ良く感じるかどうか、自身の解釈を考えてみてはいかがだろう。

文=壬生智裕

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放送情報

新解釈・三國志
放送日時:2021年9月25日(土)13:00~
チャンネル:WOWOWプライム
※放送スケジュールは変更になる場合があります

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