朝ドラ、大河と話題作が続く山田裕貴、実力の片鱗を感じさせる強烈な初主演映画

「ライヴ」
「ライヴ」

現在放送中の連続テレビ小説の第106作「ちむどんどん」では生真面目な教師・博夫を演じ、劇中で見せたヘタレっぷりがネットでも話題を集めた山田裕貴。かと思えば、2023年のNHK大河ドラマ第62作「どうする家康」では打って変わって、徳川四天王の一人として知られる幕末の豪傑・本多忠勝役に抜擢。作品ごとに違う印象を与えるカメレオン俳優ぶりは高い評価を得ており、近年は映画やドラマに引っ張りだこだ。

これまでどんな役でも幅広い演技力でインパクトを残してきた山田が、怪演と呼べるような強烈な姿を見せているのが、デビュー3年目で射止めた初の主演映画『ライヴ』(2014年)。7月5日(火)に衛星劇場で放送されるこの作品は、山田悠介の同名小説を原作にしたミステリーだ。

デビュー3年目の山田裕貴が主演した異色作「ライヴ」
デビュー3年目の山田裕貴が主演した異色作「ライヴ」

(C)2014「ライヴ」製作委員会

■謎だらけのデスゲームに挑む主人公を山田裕貴が体当たりで熱演

2011年に「海賊戦隊ゴーカイジャー」のゴーカイブルー/ジョー・ギブケン役でデビュー、「GTO」シリーズなどドラマへの出演が中心だった山田が、オーディションで勝ち取った初の映画主演は、フリーターの田村直人役。ダラダラとした毎日を過ごしていたところ、強制的に恐怖のゲームに参加させられることになる、巻き込まれ型の主人公だ。

そんな山田が演じる直人のもとに、拉致監禁された母親の動画と小説「ライヴ」が届けられるところから幕を開ける本作。「助けてほしければデスレースに参加し、小説に隠されたヒントを読み解け」という謎の男からの指示に従い、直人は他の参加者たちと共になんとかゴールを目指していく。

ワケの分からないゲームに対する戸惑いを表したリアルな表情や、糸口を掴もうと小説を読みふける必死な顔つき、なんとか母親を助けようという切実な口調...。突如として謎と狂気に満ちたデストラップに巻き込まれた男の胸中を山田がエモーショナルに表現している。また、周囲に裏切られて涙を流しながらも、傷つけ合うのを止めようとする強い意思も覗かせており、次第に主人公らしくなっていく過程を瑞々しく、力強く表現した。

■監督・井口昇×原作・山田悠介による強烈な『ライヴ』の世界観

命懸けのデスレースに強制参加させられるキャラクター同様に、当時は山田自身も監督・井口昇×原作・山田悠介という2人の異才が創り上げたぶっ飛んだ世界観に、戸惑いやギャップを覚えることもあったという。デビュー3年目でがむしゃらさと初々しさを漂わせる一方で、役とリンクしたリアルな感情が落とし込まれた彼の必死な演技には、目が離せなくなることだろう。

公開中の映画『鋼の錬金術師 完結編 復讐者スカ―』では、ゾルフ・J・キンブリー役に扮し、その狂気的な姿が話題をさらうなど、持ち前の演技力でどんな役にもなりきってしまう山田。初主演映画『ライヴ』でもその片鱗を感じとることができるはずだ。

文=HOMINIS編集部

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放送情報

ライヴ
放送日時:2022年7月5日(火)19:00~
チャンネル:衛星劇場
※放送スケジュールは変更になる場合があります

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