山田孝之綾瀬はるかが暗い過去を持つ若者を演じる!残酷ながらも切ないドラマ「白夜行」

東野圭吾の傑作小説をドラマ化、山田孝之、綾瀬はるかのW主演で2006年に放送されたのが『白夜行』だ。ドラマ『世界の中心で、愛をさけぶ』以来の2人の主演も話題になり、16年の月日がたっても今なお、忘れられない心に残る作品として支持されている。幼い頃に出会った孤独な少年と少女がどうしようもなく惹かれあい、犯してしまった過ちになすすべもなく、お互いを守るために罪を重ねていくストーリーはあまりにもやるせない。自らの父を手にかけてしまった少年、亮司を山田(子役時代は泉澤祐希)が、その罪をかぶるために自らの母を殺した少女、雪穂(子役時代は福田麻由子)を綾瀬はるかが演じている。

ドラマ「白夜行」で主演の綾瀬はるか、山田孝之
ドラマ「白夜行」で主演の綾瀬はるか、山田孝之

■1話目から衝撃的。視聴者を涙させた悲しすぎる事件

亮司は母(麻生祐未)が従業員の松浦(渡部篤郎)と不倫している複雑な家庭に育ち、雪穂は酒に溺れる母(河合美智子)と2人暮らし。亮司は川のそばで寂しそうにしている雪穂に心惹かれ、図書館でランドセルの名札を見て、声をかける。ドブに咲く花を探していたという雪穂に切り絵が得意な亮司はハサミで作った蓮の花を「泥に咲く花のことだと思うんだよね」と川に浮かべ、雪穂はお返しだと水面に映った月を「花みたいに見えない?」と微笑む。街を手を繋いで歩く微笑ましい2人。だが、そのささやかな幸せはほどなく切り裂かれる。雪穂が男と工事中のビルの中に入っていくのを見かけた亮司は後をつけていき、雪穂があられもない姿で写真を撮られているのを目撃してしまう。その男が自分の父親(平田満)だったことが分かったとき、亮司は衝動的に持っていたハサミで父を殺害。雪穂は亮司を守るため、これからは他人の振りをしようと約束させ、自分を売っていた母に薬を飲ませ、無理心中を図る。不審な事件現場に出入りできたのは子供ではないか?と担当刑事、笹垣(武田鉄矢)は疑問を抱くが、生き残った雪穂は街を離れ、2人は18歳のときに再会を果たす。施設から引き取られ、苗字を変えて裕福な暮らしを送っているものの過去の疑惑で虐められ、駅のトイレの落書きを消す雪穂に亮司が「ドブに咲く花って知ってる?」と11歳のときに交わした言葉を次々に投げかけ、泣きながら抱きしめ合うシーンは切なく美しい。

■純粋さを目に宿す山田孝之と冷酷な顔を持つ綾瀬はるかの演技が強烈

松浦に事件のことを知られている亮司は脅され、高校を卒業して犯罪に手を染めていくが、再会した雪穂が言った「あたしには誰もいないんだよ」という言葉と子供の頃に見た仲睦まじい老夫婦のように時効が来たら、いつかまた手を繋いで歩きたいという一筋の希望だけを信じて生きている。汚れても、その目には少年の純心が宿っている山田の演技が悲しさを増幅させる。一方、亮司以外には誰にも本心を見せず、人生を演じてきた雪穂の心は生き残るためにバランスを失っていく。大学のダンス部に入り、OBでセレブの篠塚(柏原崇)に恋をした雪穂は篠塚が自分の友人と付き合っていることを知り、亮司に友人を酷い目に合わせるように頼みに行く。心に抱えている闇をぶちまける姿は貧しかった少女時代の悲惨な体験が雪穂の人生観を変えてしまったことをものがたり、ドラマの中で綾瀬が見せる天使のような微笑みと悪魔のような憎しみに囚われた表情の落差にゾクゾクさせられる。そんな2人を執念で追い続け、周囲から聞き込みを続ける刑事、笹垣。ドラマ「白夜行」はエンディングを思わせるクリスマスの衝撃的なシーンで幕を開け、子供時代へと移行する構成になっているが、残酷な運命に翻弄された2人はどんな結末を迎えるのか。ズッシリと重く、何年経っても色褪せず、心に深く突き刺さるドラマだ。

文=山本弘子

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放送情報

白夜行
放送日時:2022年7月13日(水)18:00~[#1~#5]、7月14日(木)18:00~[#6~#11]
チャンネル:TBSチャンネル2 名作ドラマ・スポーツ・アニメ
※放送スケジュールは変更になる場合があります

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