山田孝之が演じたシングルファザーの日常に不思議と心を動かされる映画「ステップ」

大きな事件は何も起こらない。ただ淡々と、父と娘の日常が続く。それなのに静かな感動を呼ぶ映画が、山田孝之が主演する「ステップ」だ。「とんび」「流星ワゴン」などで知られる小説家・重松清による同名小説を原作として、大切なものを失った家族が10年の時を経て成長していく姿をこまやかに描き出す。

男手ひとつで娘を育てる山田孝之
男手ひとつで娘を育てる山田孝之

(C) 2020 映画『ステップ』製作委員会

物語は、結婚3年目にして妻を亡くした健一(山田孝之)がカレンダーに「再出発」と書き込むところから始まる。30歳でトップセールスマンだった健一は、2歳半になる娘・美紀の子育てと仕事の両立のため、時短勤務が可能な部署に異動していた。自分ではうまくやっているつもりでも、何かと力不足であることを痛感する日々。それでも彼は男手ひとつでの子育てにこだわり、どうにか前へと進んでいく。

主人公である健一を演じるのは、今作で初のシングルファザー役に挑戦する山田孝之だ。山田孝之といえば「闇金ウシジマくん」シリーズなど強面を生かした役や、「勇者ヨシヒコ」シリーズ、Netflixドラマ「全裸監督」などエキセントリックな役のイメージが強く、独自の路線を確立してきた。

そんな彼が久しぶりに演じる"普通の人"は、本当にどこにでもいそうな普通の父親だ。職場から早上がりする時の肩身の狭そうな感じや、子供を寝かせて思わず自分も数秒ほど居眠りしてしまう姿など、子育て中の人が見れば身につまされそうな"育児あるある"もふんだんに盛り込まれている。そんな彼に肩入れしてしまうからこそ、最愛の人を失った苦しみと、それでも前を向く彼の強さに強く心を動かされる。

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放送情報

ステップ
放送日時:7月28日(金) 21:00~
放送チャンネル:WOWOWシネマ
※放送スケジュールは変更になる場合がございます

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