山田孝之中谷美紀がオタク青年×美女のピュアな恋模様を再現!2ちゃんねるへの書き込みを映画化した「電車男」

映画「電車男」に出演する山田孝之と中谷美紀
映画「電車男」に出演する山田孝之と中谷美紀

掲示板「2ちゃんねる」に書き込まれた実話を基にした小説が、100万部を超えるベストセラーになり、映画化されたのが山田孝之と中谷美紀が共演した「電車男」だ。山田が演じているのは、電車の中で困っている女性を見かけ、勇気を出して助けるオタク青年の「電車男」。初めて恋をして、掲示板にその時の出来事を書き込んだことによって、掲示板の住人たちから本気で恋を応援されることになる愛されキャラだ。電車男に救われたヒロインの「エルメス」を中谷美紀が演じている。なお、本作は映画公開と同年の2005年に伊藤淳史と伊藤美咲の共演によりドラマにもなった。

ドラマの第1話では山田がゲスト出演しているが、映画のエンディングでは伊藤淳史がドラマを予告するシチュエーションで登場。2人が一瞬だけ共演するという気の利いた演出がされている。撮影当時は、山田も中谷もまだ20代。見事に秋葉原が似合うオタクになりきっている山田と、周囲からは「ダサい」と言われている青年に終始、優しく接する中谷のイメージや演技が新鮮だ。物語に欠かせない2ちゃんねるの住人役として瑛太や佐々木蔵之介、国仲涼子も出演している。

■頼りなさに思わずエールを送りたくなる電車男を山田が熱演

(C)2005 映画「電車男」製作委員会

ハンドルネーム・電車男は彼女いない歴22年のアニメオタク兼ゲームオタク。今で言うところの「コミュ障」で、リアルな人間とは上手く喋れず、部屋に帰ると機動戦士ガンダムでお馴染みの「百式Tシャツ」を着てネットを開きっぱなしの生活を送っている。そんな青年が初めてリアルな世界でときめいたのが、電車で近くの席に座っていた美女。酔っ払いが彼女にイチャモンをつけるのを見ていられず、渾身の勇気で止めに入ったことで物語が展開していく。

「助けてもらったお礼に」と電車男の家に美女からエルメスのティーカップが届き、2ちゃんねるに「ハーメスって書いてある!」と書き込むと「エルメスだろ?」とツッコミが殺到。「電話しろ」「手紙を書け」という文字が踊り、「おまい(お前)には 俺たちがついている!」と励まされる。顔が隠れる髪型にメガネをかけ、黄緑色のパーカーにチェックのネルシャツを合わせ、オドオドしている役を演じた山田は、真剣になればなるほど何故かコミカルに見える青年を熱演。正座してガラケーに向き合い、エルメスに全力でメールを打つ様子や、慣れないレストランでロブスターをお皿から飛ばしてしまった時のあたふたする仕草、エルメスを追って秋葉原を全力疾走するものの、普段走っていないので手の動きがぎくしゃくしているところまで、不器用な青年になりきっている。

スマホもなくTwitterもなかった時代のPCや2ちゃんねる用語、アスキーアートが今見ると懐かしかったりと、時代を切り取った映像も楽しめる。

■高嶺の花であるエルメスを演じる中谷の微笑が、電車男をメロメロに?

(C)2005 映画「電車男」製作委員会

エルメスは両親と一緒に暮らしているお嬢様。彼女が家で飲んでいるイギリスの紅茶、ベノアティーは当時、エルメスティーと視聴者の間でちょっとしたブームになったほど。本作の中でも「電車男が飲んだ紅茶が飲みたくなった」と、佐々木演じる会社員がデパートに買いに行くシーンが登場する。

ネット住民たちのアドバイスで眼鏡からコンタクトにし、スーツを着てデートに行く電車男だが、中谷の母性溢れる微笑みは、まるでその全てを見抜いているかのようだ。たびたび海外出張に行っているキャリアウーマンでありながら、機械音痴なエルメス。そんな彼女のために電車男が集めたPCのパンフレットと付箋にビッシリ書きこまれた説明書きを1人部屋で見たエルメスが、驚き、涙する表情も印象的で、多くの視聴者の心を掴んだ。

ちなみに映画版の主題歌はORANGE RANGE、ドラマ版はサンボマスターと、両曲とも大ヒット。時代を映し出す主題歌も懐かしくなる一作だ。

文=山本弘子

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放送情報

電車男
放送日時:2023年1月22日(日)10:15~
チャンネル:WOWOWシネマ

放送日時:2023年1月25日(水)13:00~
チャンネル:WOWOWプライム

※放送スケジュールは変更になる場合がございます

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