吉田羊大泉洋の「ようようコンビ」が演じるコロナ禍で本当にあったかもしれないヒューマンドラマ「2020年 五月の恋」

吉田羊と大泉洋がW主演し、コロナ禍の中、リアルな設定が話題となったのがリモートで制作を行ったショート連続ドラマ「2020年 五月の恋」だ。そもそも吉田と大泉は"ようようコンビ"と評されるほどの仲。今から12年前に『99年の愛 ~JAPANESE AMERICANS~』で共演したのをキッカケにNHK大河ドラマ『真田丸』では夫婦役を演じ、本作では離婚した夫婦を演じている。タイトル通り、2020年に撮影された本作は自粛が続いていた中、世の中をお芝居で少しでも元気にしたいという吉田の発案から実現。大泉に自らラブコールを送り、脚本を岡田惠和が手掛け、松永大司がメガホンをとった。

吉田が演じているのはスーパーマーケットに勤めているユキコ、大泉は慣れないリモートワークで在宅の日々を送る会社員、モトオ。撮影はワンカットで行われ、離れたハウススタジオにiPhoneとiPadが設置され、実際に電話をかけて相手の声が聞こえる状態だったという。長年のコンビならではのやりとりは阿吽の呼吸。どこまでが台本でどこまでがアドリブなのか想像してしまうぐらい面白く、続編が見てみたくなる仕上がりだ。

■元夫婦の会話はコロナ禍の間違い電話から始まった

離婚して以来、疎遠だったモトオとユキコが繋がったのは、モトオが間違えて元妻に電話をかけてしまったから。疲れて仕事から帰ってきたユキコが無愛想に「なに?」と電話に出たことに対して「なに?って愛想なさすぎじゃない?」「"もしもし"もなく?」と聞くと、ユキコが"もしもし"は電話が誰からかかってきたか分からなかった時代の名残りだと捲し立てる。正直に間違い電話だったことを明かすと「は?バカじゃないの?」と呆れられるが、せっかくだからというモトオの提案によって、2人はお互いの近況を知ることになる。元夫とモトオは同じだとお腹を抱えて笑い、茶化すユキコと、元妻の喋り方や声のトーンからコロナ禍で人と接する仕事はキツいのでは?と心配するモトオ。吉田と大泉の絶妙なテンポの会話、自然な表情やリラックスした仕草に2人の様子を盗み見しているようで目が離せなくなる。モトオが座って電話の会話に集中しているのに対して、ユキコがお茶を入れたり、何かしながら喋っているのも"男女の違いあるある"だ。

■孤独と隣り合わせの日々だからこそ埋まっていく距離を描く

ユキコは笑い上戸で泣き虫で負けず嫌い。図星を突かれると無言になる癖をモトオはよく知っているため、ユキコの気持ちをほぐすことができる。モトオはユーモアに富んでいて人と争うのが嫌いな平和主義者。トボけた返しにユキコはイライラさせられてきたが、別れて初めて知ったモトオの過去に涙する。会いたい人とも会えなくなり、日常の景色がモノクロームになってしまった2020年。吉田と大泉が演じた状況に近い元夫婦やカップルが本当にいたかもしれないと思わせられる台詞が散りばめられている。声だけでやりとりしていた2人がついにスマホで顔を見ながら話す最終話は、メイクに気合いを入れるユキコと画面に顔を近付けすぎのモトオの表情に笑わずにはいられない。時代の空気感を落とし込んだ"ようようコンビ"の挑戦は多くの人たちを癒すヒューマンドラマを生むことになった。

文=山本弘子

放送情報

2020年 五月の恋
放送日時:2022年12月4日(日)16:00~
チャンネル:WOWOWプライム
※放送スケジュールは変更になる場合があります

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