愛し合う男女にとって最大のイベントといえば結婚式。2022年3月12日の大安に公開された映画「ウェディング・ハイ」は、結婚式にまつわる「あるある」を交えながら、登場人物たちがそれに懸ける想いを描いた群像コメディだ。
脚本を手掛けたのは、脚本家としてもいかんなく才能を発揮している、お笑い芸人のバカリズム。結婚式を最高のものにするべく奔走する主人公のウェディングプランナー・中越真帆を篠原涼子が演じ、準主役とも言える2人、新郎の石川彰人を中村倫也、新婦の新田遥を関水渚が演じる。
さらにスピーチに命を懸ける彰人の上司・財津俊彦役に高橋克実、新婦である遥の父・新田大造役に六角精児。新婦を奪おうと式場に来た遥の元恋人・八代裕也役に岩田剛典、式場をうろつく謎の人物・澤田紀昭役に向井理と、個性派とイケメンを取り混ぜた錚々たる俳優陣が出演。見ている方の気分も「ハイ」になりそうな役柄と顔ぶれだ。
今回は、どんな役でもこなすカメレオン俳優として活躍中の中村倫也にスポットを当ててみたい。
中村が演じる彰人は周りに流されやすい性格。純粋な性格と笑顔に惹かれて遥と付き合い始め、1年後にプロポーズする。プロポーズのシーンでの包み込むような声と間が絶妙で、彰人が優しい青年であることを印象付けてくれる。
しかし結婚式の準備が始まり、オーバークロスを2人で選ぶシーンでは、流されやすい性格が顔を出す。この作品で多用されるモノローグで「結婚式の準備で喧嘩になるカップルは全体の7割以上。その原因のほとんどは夫のいい加減な態度」と「結婚式あるある」を語り、本当は面倒なのだが真剣に選ぶフリをする。ハキハキと自分の意見を言う遥に合わせつつも、「なんで?」と突っ込まれて戸惑う表情に、そんな彰人の性格がよく出ている。
披露宴の最初の挨拶で緊張のため少しどもったりする姿からも、彰人の純な人柄が伝わってくる。気の利いた細かい演技を取り入れながら、中村は石川彰人という人物をうまくスクリーンに描き出しているのだ。
放送情報
ウェディング・ハイ
放送日時:2022年12月24日(土)13:00~
チャンネル:WOWOWプライム
※放送スケジュールは変更になる場合がございます
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