8月10日(金)に開幕するイングランド・プレミアリーグ。そこで、元日本代表で、プレミアリーグでプレーした経験もある解説者の戸田和幸氏に、プレミアリーグについて語ってもらった。
他国のリーグと比べてプレミアリーグの魅力を教えてください。
「プレミアリーグは選手も監督も顔ぶれが豪華です。資金力もありますし、上位から下位チームまで各国の代表選手が所属しているので、サッカー好きなら、どの試合を見ても知っている選手がたくさんいると思います。そしてサッカーのスタイルはエキサイティング。どんどんゴールを目指すので、ゴール前のシーンが多いというダイナミックさも魅力ですね」
その迫力はテレビ画面からも伝わってきますね。
「比較的、映像がアップ気味で、迫力ありますね。ぶつかり合いながらゴールを目指すサッカー、局面のバトルが好まれるので、そういった画作りになっていると思います。中継はいろいろと手が込んでいますし、見る側を引きつけるエンターテインメント性の高い放送が見られます」
昨シーズンはマンチェスター・シティが独走優勝を決めました。
「グアルディオラ監督が就任して2シーズン目の昨季は、どの局面でも相手に何もさせないレベルにまで到達したと感じました。シルバとデ・ブライネを最大限に活用し、フリーの選手は全員が攻撃の起点になれ、どのチームよりも攻守の切り替えが速い。能力の高い選手たちが戦術に沿って集団で思考しながらボールを保持したり、奪いにいったりする強さにはしびれましたね」
また、昨シーズンは降格候補と思われたバーンリーが7位と躍進を見せました。
「あのようなチームが存在しているのもプレミアリーグの面白さの一つです。根性、パッションなど、理屈じゃない部分もサッカーには必要だと感じました。フィジカル的にたくましい選手たちが限界まで走ってゴールを目指した結果だったと思います」
戸田さんがプレーしていたトッテナムはいかがですか?
「私が在籍していた頃は中位でしたが、今は上位に食い込んでいくチームになりました。ケイン、アリ(ともにイングランド)、エリクセン(デンマーク)など代表選手も多くいて、昨季は3位と、いいシーズンでした。新スタジアムが完成するので今シーズンはモチベーション高く臨めると思います」
ダービーマッチもプレミアリーグの魅力の一つですね。
「マンチェスター・ユナイテッドとマンチェスター・シティのマンチェスター・ダービー、トッテナムとアーセナルのノースロンドン・ダービーなどがありますが、歴史があるからこそ、観客の熱の入り方が違います。両軍の絶対に負けられないという思いが伝わってきますよ」
もう一歩踏み込んでプレミアリーグを楽しむためのポイントはありますか?
「知っている選手に注目してもらい、最終的にはその選手がなぜ活躍できるのかをチームとして見てみるといいかもしれません。チームはどう構成されていて、誰を生かすために誰がいるのかを考えたりすると、監督に行き着くんです。チームを作っているのは監督ですから、監督に注目して見るのも面白いと思いますよ」
Profile
1977年生まれ。1996年に清水エスパルスに入団し、ディフェンダーやミッドフィールダーとして起用される。2002年ワールドカップ日韓大会では、赤いモヒカン姿で相手エースを封じ込め、2003年にはトッテナム(イングランド)に移籍。2013年に現役引退し、現在はサッカー解説者・指導者として活躍。
文=エンターバンク
放送情報
18/19 イングランド プレミアリーグ
放送日時:2018年8月12日(日)15:00~
チャンネル:J SPORTS 4
※放送スケジュールは変更になる場合がございます。
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