ポルトガルリーグで2シーズン目を迎えている中島翔哉(ポルティモネンセ)。10ゴール12アシストを記録した昨シーズンの好調を維持し、今シーズンもここまで得点ランキング2位につける4ゴール(第7節終了時)をマークしている。
特に圧巻のパフォーマンスだったのが、現地時間10月7日に行われた第7節。リーグ優勝18回を誇る強豪スポルティングをホームに迎えた重要な一戦で、2ゴール2アシストの活躍を見せた。
最初の見せ場は前半30分。左バイタルエリアから見事なダイレクトスルーパスを出し、ウィルソン・マナファの先制ゴールをお膳立て。
続く前半44分には自らのヒールパスで攻撃の起点となり、そのままペナルティエリア内まで侵入。マナファからのお返しとばかりのパスを受けて右足を振り抜く。すると美しい軌道を描いたボールは狭いニアサイドを突き抜け、ゴールへと吸い込まれていった。
そして極めつきが、2対1で迎えた後半37分。コーナーキックのクリアボールが、得意の左バイタルエリアにポジショニングを取っていた中島の足元に吸い付く。瞬時にディフェンダーとゴールキーパーの位置を確認し、再び右足を一閃。強烈なミドルシュートでこの試合2ゴール目をマーク。
さらに後半アディショナルタイムにもジョアン・カルロスにダイレクトパスを送り、ダメ押しゴールをアシスト。全得点に絡み、チームを勝利(4対2)へと導いた。
今年6月のロシア・ワールドカップではまさかの落選という屈辱を味わったが、今や日本代表としても欠かせない存在に。森保ジャパンの10番を託され、10月16日の国際親善試合、ウルグアイ戦に先発出場。ゴールこそ奪えなかったが、まずは正確なパスで前半10分の南野拓実の先制ゴールをアシスト。その後もミドルレンジから積極的にシュートを放ち、前半36分の大迫勇也のゴールを呼び込むなど、勝利に貢献した。
中島の最大の武器は切れ味鋭いドリブル。164㎝と小柄だが、卓越したボールタッチとボディバランスで切れ込み、ヨーロッパの屈強なディフェンダーたちにも当たり負けしない。その原点は幼少期。飼っていた愛犬を相手に、毎日公園でドリブル練習をし、技術を磨いた。まさに生粋のサッカー小僧らしいエピソードで、24歳となった今も試合を楽しむように笑顔でプレーしている姿が印象的だ。
また、ミドルシュートも正確性・威力ともに抜群。左サイドから中央へドリブルで切り込み、右足で放つシュートは得意のゴールパターンになっている。
そんな中島の移籍金は今や上がる一方。10月9日付けのポルトガル紙「ディアリオ・デ・ノティシアス」は、現在の市場価値を4,000万ユーロ(約52億円)と推定。さらに一部メディアでは、現在(第8節時点)リーガ・エスパニョーラ(スペイン1部リーグ)で首位を走るセビージャが獲得に興味を示しているとも報じている。
2019年1月の冬の移籍市場で主役の1人となることは間違いない中島翔哉。ポルトガルリーグで進化し続ける、日本の新エースの活躍からますます目が離せない!
Profile
中島翔哉(なかじましょうや) 1994年東京都生まれ。東京ヴェルディ、FC東京などを経て、2017年8月にポルトガルリーグのポルティモネンセに移籍。1年目は29試合に出場し10ゴールをマーク。2018年3月のマリ戦では日本代表デビューも果たした。国際Aマッチ4試合出場1ゴール(2018年10月現在)
放送情報
18/19 ポルトガルリーグ第9節「ポルティモネンセ VS ベレネンセス」
放送日時:2018年11月4日(日)予定
チャンネル:スカパー!サッカーセット
※放送スケジュールは変更になる場合がございます。
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