スポーツ実況・小穴浩司アナが語る、ルヴァンカップの通な観戦術

小穴浩司
小穴浩司

今年で28回目を迎える伝統のJリーグカップ「ルヴァンカップ」はロングスパンで開催され、例年J1&J2チームが熾烈な争いを繰り広げている(2020ルヴァンカップはCSフジテレビ他で放送)。今回、同大会の実況やピッチリポーターを担当してきた小穴浩司アナにその魅力を伺った。

リーグ戦と並行して行われるルヴァンカップ(通称カップ戦)は、若手の大会といわれている。

「カップ戦は序盤が連戦であることもあり、若手中心で戦うチームが多いんです。中には'17年のセレッソ大阪のようにリーグ戦とカップ戦のメンバーを完全に分けるチームもありますが、いずれの場合も勝ち進むと主力メンバーが加わり、チームの変化を楽しめる大会だと思います」

昨年優勝を果たした川崎フロンターレ

2019年優勝 川崎フロンターレ (C)J.LEAGUE

'20 年は、オリンピック世代を堪能できる大会と言えよう。

「オリンピック世代の国内組にとってはアピールできる格好の場です。特に、大会序盤は出場機会の少ない選手たちに活躍してもらいたいと考えている監督が多いように感じます」

また21歳以下の選手に贈られる「ニューヒーロー賞」を通じ、ステップアップした選手も多数。

「'18年の遠藤渓太選手(横浜F・マリノス)や'19年の中村敬斗選手(現FCトゥヴェンテ)など、後にA代表に選ばれたり、海外進出する選手が多く、まさに若手の登竜門。'20 年は大阪体育大学からコンサドーレ札幌に加入する田中駿汰選手が注目です。札幌のミハイロ・ペトロヴィッチ監督は、昨年も加入したばかりの檀崎竜孔選手を初戦から起用した監督なので、今年も若手を起用する可能性は十分。また、サンフレッチェ広島もMFの森島司選手や東俊希選手、GKの大迫敬介選手など、期待の若手選手がそろっていますよ」

また小穴アナは、札幌をチームとしても注目していると言う。

「カップ戦の決勝で敗れたチームはその後、どれかタイトルを獲得することが多いので、'19年に決勝で敗れた札幌には注目ですね。また、序盤と終盤のチーム編成が異なることで、多くのドラマも生まれています。例えば、'17年のセレッソ大阪ではカップ戦に1度も出ていなかった杉本健勇選手(現浦和)が決勝だけ出場し、出られない選手のために決めたいと発言して、見事に先制ゴールを決めたんです。そういうドラマもあるので、ぜひ初戦から注目して、チームの変化を楽しんでいただきたいです」

おあな・こうじ●'82年6月12日生まれ、長野県出身。'06年にフジテレビに入社。アナウンサーとして、野球・F1・サッカー・バスケットボール・格闘技などのスポーツ実況を担当してきた。

取材・文=及川静

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放送情報

2020 JリーグYBC ルヴァンカップ #1 グループステージ第1節 Aグループ 川崎フロンターレ vs 清水エスパルス
放送日時:2020年2月16日(日)13:50~
チャンネル:フジテレビNEXT ライブ・プレミアム
2020 JリーグYBC ルヴァンカップ #2 グループステージ第1節 Bグループ 浦和レッズ vs ベガルタ仙台
放送日時:2020年2月16日(日)13:50~
チャンネル:フジテレビTWO ドラマ・アニメ
※放送スケジュールは変更になる場合がございます。

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