羽生結弦のGP欠場、相次ぐ大会中止...激動の2020-2021シーズンは次世代スターにも注目

他のスポーツ同様、新型コロナウイルスによって大きな影響を受けているフィギュアスケート界。初戦が始まったばかりのISUグランプリシリーズにおいても、カナダ大会、フランス大会の中止が発表されるなど、直前での調整を余儀なくされている。そんな中、羽生結弦選手は、8月末の時点で今季GPシリーズの欠場を表明し、世間に大きな衝撃を与えた。

羽生の最新の演技が見れずに寂しいと思っているファンは少なくないかもしれないが、そんな今だからこそチェックしたいのが、フジテレビONEにて、11月1日(日)から毎週放送される「フィギュアスケート傑作選 あの時、キミは...」でピックアップされる貴重な過去の名演技だ。羽生のほか、宇野昌磨、高橋大輔(※「高」は正しくは「はしご高」)、紀平梨花、宮原知子など日本のトップスケーターたちの全日本フィギュアスケート選手権大会(以降、全日本選手権)、さらにノービス時代やジュニア時代まで貴重な映像が満載のこの傑作選。快挙達成の瞬間や、日本中を感動に包んだ名演技などをふんだんに楽しむことができる。

■貴重なノービス時代も！全日本の大会で振り返る羽生結弦選手の軌跡

羽生の演技からは、ノービス時代の2006年の全日本フィギュアスケートジュニア選手権大会(以降、全日本ジュニア)でのフリー、圧巻のノーミス演技を見せた2009年の全日本ジュニアでのショート(SP)、初めて表彰台に立った2011年の全日本選手権でのフリー、初優勝を遂げた2012年の全日本選手権のSP、そして一番最近の演技となる2019年の全日本選手権のSPといった5大会がピックアップされる。

改めて注目したいのが、2012年の全日本選手権だ。カナダに練習の拠点を移し、名コーチ、ブライアン・オーサーに師事するようになった2012年は、羽生選手にとって飛躍のシーズン。全日本選手権のSPで披露した「パリの散歩道」は、ジェフリー・バトル氏による芸術性の高い振り付けが注目を集め、当時高校生だった羽生選手の新たな魅力を引き出していった。

全日本選手権の直前に行われたGPシリーズのアメリカ大会・日本大会(NHK杯)のSPで、当時の世界最高得点を塗り替え、後に、金メダルを獲得したソチ五輪(2014年)において男子SP史上初の100点超えを達成するに至った、まさに名プログラム。全日本選手権でも、2位以下を10点近く突き放す97.68点を叩き出し、合計285.23点で初優勝を達成。国際スケート連盟の公認記録とはならないが、全日本の舞台でも、歴代最高得点を上回ってみせたのだ。

■ジュニア時代からの良きライバル！シニア転向後の鍵山優真、佐藤駿の活躍ぶり

また、今季のフィギュアスケート界で注目を集めているのが、シニアデビューを果たした次世代の実力派スケーターの鍵山優真、佐藤駿の両選手だ。ジュニア時代から互いに抜群の実績を収め、しのぎを削り合ってきた良きライバルとして知られている。

鍵山選手は、シニアに混じって出場した四大陸フィギュアスケート選手権大会 2020でも、世界の強豪を押しのけ、3位に入るという快挙を成し遂げた。一方、佐藤選手は、高難易度の4回転ジャンプを飛ぶことができる高い技術力が武器。前述の番組「フィギュアスケート傑作選 あの時、キミは...」でも、2018年の東日本フィギュアスケートジュニア選手権大会のショートなど貴重な映像のほか、佐藤のジュニア時代の名演技を堪能することができる。

そんな彼らは、11月に行われる「東日本フィギュアスケート選手権大会」への出場が予定されている。シニア転向後のデビュー戦「関東フィギュアスケート選手権大会」(10月2日～4日)では鍵山選手に軍配があがったが、次なる対決の行方は、11月21日(土)にフジテレビONEで放送される「フィギュアスケート選手権 ダイジェスト」で確認することができる。

先行きの見えない状況が続くフィギュアスケート界。過去の名演技や、次世代スター選手の国内大会に目を向けるなど、例年とは違った楽しみ方をしてみることで、より競技への理解を深めることができるかもしれない。

文＝HOMINIS編集部

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