オリックス・山本由伸が今シーズンの意気込みを語る「日本一を目指して精一杯投げたい」

■オフ、キャンプの調整で昨シーズンの疲れは心配なし

昨シーズン、パ・リーグMVPをはじめ、最多勝や最優秀防御率、沢村賞といった、主要タイトルを総なめにしたオリックス・バファローズの山本由伸投手。期待のかかる6年目のシーズンも、順調な調整ができているそうだ。

「キャンプではとにかく練習ができましたので、計画的に納得いく形で過ごせたと思います。新しいものを取り入れるというよりは、今までやっていたものの中で、できていなかった部分に時間をかけて丁寧に取り組んできました。昨シーズンは多くの球数を投げたこともあり、周りにもすごく心配していただいていますが、しっかりとケアをして、オフシーズンもちゃんとトレーニングができました。自分でも探り探りの部分はありますが、後悔がないくらいしっかりやり込めて、状態もすごくいいです。昨年は東京五輪やプレーオフ、日本シリーズといった緊張感のある試合でも投げることができましたが、楽しめましたし、本当に集中できていました。日本シリーズは東京ヤクルトに負けてしまいましたが、最後まで悔いを残すことなく終われたので精神的な疲れもありません」

毎年進化を続ける山本投手。その背景には、トレーニング方法と野球中心の生活があるという。

「どのトレーニングに取り組むにしても、しっかりと理解してやり込んで続けることが大事。いいトレーニングを選ぶのはもちろんですが、取り組み方も大切になってきます。僕は天才じゃないですし、才能だけで活躍している人はいないと思います。みんなすごく練習していますし、そういうのを見ていたら僕自身も焦るんです。周りがすごいから、もっとやらないとやばいんじゃないのかなと思って頑張れますね。何より、最近はどんどん野球中心の生活になっています。ほかにもたくさん楽しいことはありますが、今は野球を第一に取り組むべきだと思い、全力で向き合っています!」
 
最後に、昨シーズンの優勝争いから得た経験、そして今シーズンに向けての目標を山本投手が語ってくれた。

「まずはパ・リーグを連覇して、今年こそは日本一まで勝ち続けたいです。昨シーズンは優勝を争う熱い試合が最後まで続き、一試合の重みが全然違うなと痛感しました。そんな中、日本シリーズでの経験はもちろん、接戦の試合で勝ち切れたり、何とか引き分けで逃げ切れたりといった試合ができていたので、チームとしての成長も感じられました。個人的には15連勝をはじめ、さまざまなタイトルを獲得することができましたが、これは練習や私生活の中で自分のやるべきことにしっかりと集中して取り組めた結果。今シーズンも精一杯投げて、勝ち星や防御率など、どの分野でも一番になってタイトルを取りたいですね」

やまもと・よしのぶ●1998年8月17日生まれ、岡山県出身。都城高校から2016年ドラフト4位でオリックス・バファローズに入団。

撮影=MASAYUKI MATSUMURA 取材=J SPORTS 文=宮澤祐介

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