八冠・藤井聡太を破り、銀河戦で最年長優勝を果たした丸山忠久九段の経歴を紹介!

第31期銀河戦は丸山忠久九段の初優勝となった。決勝の相手は八冠+4棋戦制覇中の藤井聡太銀河。すべてを手中に収めている最強棋士を破り、価値ある初優勝、そして銀河戦では最年長優勝となった。12月には史上10人目となる通算1000勝を達成している。

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丸山は羽生善治九段と同い年で、いわゆる羽生世代の一人だ。ただ、奨励会試験を落ちるなどして、同世代のトップグループからは少し遅れてのスタートとなった。四段昇段は1990年の19歳の時で、デビュー直後から各棋戦で高い勝率をあげている。1994年には24連勝をあげており、歴代3位ながらトップ棋士を破った星が多く含まれる、難易度の高いものだ。

初のタイトルは2000年の名人戦で、佐藤康光名人(当時)をフルセットで破り奪取。翌年には谷川浩司九段の挑戦をこちらもフルセットで破っている。翌年の防衛戦では敗れて失冠したが、同年度の棋王戦で羽生善治棋王から奪取。2連敗から3連勝の逆転勝利だった。タイトル獲得は3期だが、いずれも永世称号を持つトップ棋士を相手にフルセットの激闘である。他には竜王戦で強さを発揮し、1組優勝や挑戦を度々記録している。

棋風は角換わりを得意とする居飛車党。近年は後手の一手損角換わりを愛用しており、先手でも後手でも角換わりのスペシャリストだ。また、良くなってからの終盤で手堅い指し手で相手にチャンスを与えないところは、「激辛流」と評される。

盤外では大食漢なところで話題を集める。タイトル戦二日目の朝にふぐちりを頼んだエピソードは有名だ。また、筋トレも趣味にしており、たくましい上半身は一見すると棋士には見えないほどだ。この体力は年齢を重ねても活躍する要因の一つだろう。

銀河戦での最高成績は2010年の第18期で準優勝。今期はブロック3連勝で最終勝ち残り者となって決勝トーナメントに進出。1回戦で矢倉規広七段相手に制勝するが、ここから厳しい相手が続いた。2回戦は銀河戦で4度の優勝を誇る渡辺明九段。横歩取りから攻め合いを制する。準決勝は永瀬拓矢九段と。角換わり腰掛け銀の戦いから、うまい受けを見せて攻めを受け止める。その後は激辛流で仕上げて、投了に追い込んだ。
 
決勝の藤井戦も得意の角換わり腰掛け銀。後手の藤井が動きを見せるが、カウンターでペースをつかむ。藤井もさすがの指し回しで混戦にするが、薄い玉をまとめきれず、最後は大差で押し切った。渡辺、永瀬、そして藤井と現代を代表するトップ棋士をなぎ倒してトーナメントを制した。
 
「一度くらいは優勝したいと思っていたが、年齢的にも機会があるか分からないなと」と丸山。これまでの最年長優勝は2016年の藤井猛九段だった。丸山と藤井は生まれた月が同じであり、大きく記録を更新したことになる。

文=渡部壮大

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放送情報【スカパー!】

第31期 銀河戦 決勝トーナメント 2回戦 第1局 丸山忠久九段 vs 渡辺 明九段
放送日時:1月20日(土)00:00~
放送チャンネル:囲碁・将棋チャンネル
※放送スケジュールは変更になる場合があります

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