羽生善治九段との対局も!藤井聡太七段の2月対局を振り返る

注目の朝日杯は千田翔太七段に敗れ3連覇ならず。しかし順位戦は昇級を決め、王位戦挑戦者決定リーグも羽生善治九段に勝って好スタートを決めた。
※対局予定棋士との対戦成績は藤井から見た過去の対戦成績

■王位戦挑戦者決定リーグで羽生善治九段と対戦

2月4日に第78期順位戦C級1組9回戦で高野秀行(※「高」は正しくは「はしご高」) 六段と対戦。角換わり腰掛け銀のテーマの1つとなった。激しい切り合いで双方怖い局面が続いたが、寄せ合いで抜け出したのは藤井。チャンスをとらえて一気に寄せきった。これで9連勝となり最終戦を残して1位が確定。B級2組への昇級を決めた。最終戦は3月3日(火)で真田圭一八段(初手合)と対戦する。

2月11日に第13回朝日杯将棋オープン戦準決勝で千田翔太七段と対戦。千田が先手で角換わり腰掛け銀となり、激しい変化に突入。千田が研究十分の形だったようでわずかにリードを奪うと、最終盤までその差は詰まらず。押し切られて朝日杯で3期目にして初黒星を喫し連覇が途絶えた。なお、続く決勝では千田七段が永瀬拓矢二冠を下し初の棋戦優勝を飾っている。なお、藤井はベスト4により来期も本戦からの登場予定。

2月18日に第61期王位戦挑戦者決定リーグ1回戦で羽生善治九段と対戦。将棋界のスーパースター同士の激突だ。角換わり腰掛け銀から先手の藤井が激しく踏み込む。長考の応酬で形勢も揺れ動いたが、抜け出したのは藤井。リードを奪うと最後は鮮やかに決めて勝ちきった。これでリーグは1勝0敗。2回戦では上村亘五段(0勝1敗)と対戦する。

将棋界のスーパースター同士の対局に注目が集まった藤井聡太七段

■3月以降も注目の対局が目白押し

第33期竜王戦ランキング戦3組の2回戦は高橋道雄九段(1勝0敗)と対戦する。

第68期王座戦二次予選は2回戦で阿部隆八段(2勝0敗)と対戦する。2勝すれば決勝トーナメントに進出。

第46期棋王戦予選の2回戦は出口若武四段(3勝0敗)と対戦する。

第91期棋聖戦は決勝トーナメント進出を決めており、16人によるトーナメントで4勝すれば渡辺明棋聖への挑戦権を得る。初戦の相手は斎藤慎太郎八段(2勝2敗)で、対局は2月29日(土)に行われる。

第28期銀河戦は前期決勝トーナメント進出のため予選はシード。今期は本戦Cブロック6回戦から登場する。対戦相手は出口若武四段で、この模様は3月3日(火)に囲碁・将棋チャンネルで放映される。また、この対局の勝者が3月31日(火)に放映される7回戦で中村修九段と対戦する。

文=渡部壮大

この記事の全ての画像を見る

放送情報

(将棋)第28期 銀河戦 本戦Cブロック 6回戦 藤井聡太七段 vs 出口若武四段
放送日時:2020年3月3日(火) 20:00~ほか
チャンネル:囲碁・将棋チャンネル
※放送スケジュールは変更になる場合がございます。

詳しくはこちら

キャンペーンバナー