「IZ*ONE(アイズワン)でデビューできて幸せ」宮脇咲良らメンバーが輝き続ける進化の証

デビュー結成当初より2年半という活動期間は決められていたものの、遂に"その日"を迎えることになる...。最後のオンラインコンサート「IZ*ONE ONLINE CONCERT [ONE, THE STORY]」(3月13日・14日)の開催直前に、当初の予定通り4月に解散することが発表されたIZ*ONE(アイズワン)。有終の美を飾る華々しいパフォーマンス、涙ながらにWIZ*ONE(ファンの名称)へ感謝を述べる立派な彼女たちの姿に、胸がいっぱいになったのは筆者だけではないはずだ。

2018年10月29日にデビューアルバム『COLOR*IZ』で正式デビューを果たしたのがついこの間のようだ。2年半という短い期間に4枚の韓国版アルバムでカムバックし、リリースの度に新たな魅力を開花させてきた彼女たちだが、その歴代カムバックショーを含む13番組が編成された＜12人のキセキ IZ*ONE特集＞が、4月1日(木)よりMnetにて放送される。

2018年9月、それまでライバル同士だった12名のメンバーが"12色の星がひとつになるように、すべてがひとつになる瞬間"と意味を込めたグループ名・IZ*ONE(アイズワン)としての活動をスタートさせた。デビューまでの準備過程や彼女たちの共同生活の様子を追った初のリアリティ番組「IZ*ONE CHU」シリーズにもその様子が収められているが、日本のアイドルとは異なり、メンバー全員が宿舎での共同生活を送ってきた。

日本人メンバーの宮脇咲良や矢吹奈子、本田仁美ら3人はまだ韓国語にも慣れない中、リーダーのクォン・ウンビや面倒見の良いイ・チェヨンら韓国人メンバーたちに支えられながら、デビューアルバムのレコーディングや広告の撮影をこなしていった。

そしてついに迎えたデビューコンサート「IZ*ONE'COLOR*IZ' SHOW CON」。初々しい白の衣装で登場し、フレッシュな笑顔が印象的だった「We Together」「好きになっちゃうだろう？」から少し背伸びした大人の魅力を見せた「La Vie en Rose」まで、これからの期待と希望が詰まったステージは忘れられない。宮脇が緊張しながらコメントした「IZ*ONEとしてデビューできて本当に幸せです」という韓国語の挨拶も、何度も練習したことを思わせる瑞々しさに満ちていた。

それから約半年後、宮脇咲良の金髪姿をはじめ各メンバーのあか抜けたビジュアルも話題になった2ndミニアルバム『HEART*IZ』。タイトル曲の「Violeta」は、花のような優雅な動きに加えて、くるくると変わるフォーメーションダンスが見せ場となる高難易度の曲。その他にもキム・ミンジュと本田仁美が作詞に参加した「Really Like You」や、元Wanna Oneで現在AB6IXのメンバーであるイ・デフィが作詞・作曲に関わった「Airplane」など充実した内容で、同作はガールズグループのアルバム初動売上歴代1位(当時)に輝いた。

高クオリティなだけでなく、結果を伴うことができた『HEART*IZ』の背景にはより一層メンバー同士が仲を深め合い、共に励まし合った時間があるに違いない。

そして世間から大注目され、日韓同時放送された待望のフルアルバム『BLOOM*IZ』でのカムバック。「La Vie en Rose」「Violeta」と続いたフラワーシリーズの完結を飾ったのは12人が一列に並ぶラインダンスが見せ場のタイトル曲「Fiesta」だった。

ボブがトレードマークだった宮脇がロングヘアに変貌を遂げ、キム・チェウォンはばっさりとショートヘアに。より洗練されたビジュアルに加え、誰がセンターになっても違和感のないダンス力＆歌唱力が、成熟したアイドルとしての地位を強固にしたことは間違いない。

フルアルバム発表からわずか4ヶ月後。新たなコンセプト"幻想"と"日記"で挑んだ3rdミニアルバム『Oneiric Diary (幻想日記)』のタイトル曲であるEDMナンバー「Secret Story of the Swan」で、女性らしい白鳥をモチーフにした優美でキレのある振りが印象的なパフォーマンスを披露。それまで「ダンスがあまり得意ではない」と語っていた宮脇が初めてダンスブレイクメンバーに選ばれた曲でもあった。

このまま彼女たちと童話のような世界観にずっと浸っていたい...と願う気持ちを叶えるかのように昨年末にカムバックしたのが4thミニアルバム『'One-reeler' / Act IV』。前作よりもよりゴージャスなタイトル曲「Panorama」は、12人の美しい青春と成長を映画のワン・シーンに収めるかのようなMVで、彼女たちの進化の証はこのフィルムの中で永遠に輝き続けていく。

清純でステージ上で見せるクールなイメージと裏腹にバラエティでは運動音痴をネタに笑いを取る宮脇に、キュートな笑顔が魅力の矢吹、チアリーディング仕込みのキレのあるダンスが注目された本田ら、日韓12人の個性が重なり最高のガールズグループとなったIZ*ONE。グループとしての活動には幕を閉じるが、常に成長を続けてきた彼女たちの姿を私たちは決して忘れることはないだろう。

文＝津金美雪

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