結成29年目を迎える5月29日(火)に「LUNA SEA The Anniversary 2018 The LUV -World left behind- FINAL」を開催、6月には2回目となる主宰ロックフェス「LUNATIC FEST.2018」を控え、話題となっているLUNA SEA。2000年には突如"終幕"を宣言し、一時活動停止した彼らだが、2010年に活動再開。その後世界5カ国を周るワールドツアーを行うなど、国境、世代を越えて今なおファンを魅了し続けている。彼らが伝説として語り継がれ、ファンが熱狂する理由に、LUNA SEAの天候に負けないライブパフォーマンスが挙げられる。今回は奇跡とも言うべき過去のスーパーライブを紹介したい。
"嵐を呼ぶバンド"LUNA SEA
1989年、RYUICHI(Vo)、SUGIZO(Gt/Violin)、INORAN(Gt)、J(Ba)、真矢(Dr)の5人で結成、「町田プレイハウス」を拠点にライブ活動を開始したLUNA SEA。当時のバンド名は狂気という意味を持つ単語"LUNACY"だった。ライブはメンバーそれぞれの個性がぶつかり合い、常にエネルギッシュ。そんな彼らの異名は「嵐を呼ぶバンド」。嵐のように観客も全て巻き込む暴風的なライブ模様からくるものもあると思うが、実際に悪天候に見舞われることも多く、そのような異名がついた。1991年9月、インディーズ時代初のホール公演となった日本青年館でのライブは、台風で開演時刻が遅れた。また1993年8月、メジャーデビュー後の日本武道館での2DAYSライブは大型台風襲来のため、2日目が延期、振替に。そして翌年1994年12月の横浜アリーナ公演は大雪が降り、またもや開演が遅れるという事態に陥った。ギリギリこのくらいならまだ他のバンドでもありうることかもしれない。ただ彼らが伝説と言われる理由のひとつは、悪天候という逆境も楽しみ、パフォーマンスに変えてしまうからなのではないだろうか。
常識を覆す真冬の野外ライブ
野外ライブと言えば夏という常識を覆し、極寒の中開催されたのが、1996年12月23日の「UN ENDING STYLE TOUR FINAL Christmas STADIUM ~真冬の野外~」。当日は最低気温5℃。冬将軍が寒波という猛威を振るう中、屋根のない横浜スタジアムで約4万人が熱狂した。さらにこのライブでは、もうひとつの見どころがある。それがドラマー・真矢の「空中360度回転ドラム」だ。空中にドラムをセットし、真矢が360度縦に回転しながらソロパフォーマンスを行ったのだ。寒さだけではなく、重力にも負けないパワフルな演奏は仰天すること間違いなしである。
直前にステージセットが倒壊! 瓦礫を演出に見せる機転
1999年5月30日に結成10周年を記念して、お台場で行われた人数無制限ライブ「LUNA SEA 10TH ANNIVERSARY GIG[NEVER SOLD OUT]CAPACITY∞」。このライブの3日前に強風がステージセットに直撃し、巨大な鉄塔が倒壊した。公演中止も危ぶまれる中、メンバーの「あの残骸をセットの一部として見せられないか」という発案で、瓦礫と化したステージセットを前にライブを決行。集まった約10万人がその伝説を目にしたのである。また、このライブはメンバーの登場も凝った演出がなされていた。ライブ開始を待つ観客前のモニターに映し出されたのは5機のヘリコプター。そのうち、会場脇に着陸した1機のヘリコプターから、メンバーが降り立ったのだ。ステージ上では限られた演出しかできない状況、だからこそ過剰とも言える登場演出に観客のボルテージは十分すぎるほど引き上げられた。
LUNA SEAが伝説と言われる理由には、今までロックというジャンルを牽引し続け、多くの人に夢を与えてきたということももちろんあるだろう。しかしそれだけではなく、天候までも演出に変えファンを楽しませてきた彼らのライブ史もそのひとつだと感じる。今後もLUNA SEAはどんな伝説を見せてくれるのだろうか。その期待は高まるばかりだ。
文=津金美雪
放送情報
LUNA SEA 真冬の野外
放送日時:2018年5月27日(日)19:30~
チャンネル:MTV
LUNA SEA 10TH ANNIVERSARY GIG [NEVER SOLD OUT]CAPACITY∞
放送日時:2018年5月29日(火)22:00~
チャンネル:MTV
●他にも、MTV、フジテレビNEXT、スペースシャワーTVでLUNA SEAの最新&過去ライブを多数放送!
※放送スケジュールは変更になる場合がございます。
詳しくはこちら