ディーン・フジオカが自身初の日本武道館ライブでファンに感謝を伝える「ただいま日本、そして行ってきます」

そして、「自分の原点とも言える曲。ここからスタートしました。存在の自己紹介みたいな曲になっております。みんなと一緒に歌いたいと思います」と言って、アコースティックギターを抱え、オーディエンスと一緒に歌う練習をした後、記念すべきデビュー曲「My Dimension」を大合唱した。

「History Maker」「Permanent Vacation」でさらに会場を盛り上げた後、DEANが「次が最後の曲。あっという間だったなぁ」と伝えると、「えぇ!」といったどよめきが響き渡った。「2008年、2009年くらいかな? 自分で音楽を作り始めて、キャリアを始めて、日本でシングルデビューしてから10年経って。やっぱ簡単なことではなかったですね、続けるということは。それでも前に進んできたし、これからも前に進んでいくし、自分の場合は音楽に救われてきたから、だからこそ自分がこうやって作った曲を通してみんなと武道館の地で会えたことを奇跡のように感じます」とこれまでの活動を振り返りながら語り、「"君に会えてよかった"、そんな気持ちで作った、この10年間の集大成の曲であり、ベスト・アルバム、武道館公演のタイトルにもなっています。一緒に歌ってください」と語り、壮大なスケール感のある「Stars of the Lid」を感情を込めて歌い、本編の幕が下ろされた。

アンコールは「ベスト・アルバムに入ってない曲も」と言って、2011年3月11日にジャカルタで作った曲だという「Priceless」を披露。曲中、「その6年後の同じ日に自分の息子が生まれました。普段離れて暮らしてるんで、父親の仕事がイメージ湧かないと思うし、この武道館の景色を子供達にも見せてあげたいなと思って。この曲を一緒に歌っていいですか?」と言って、「ちっちゃなスペシャルゲストを大きな拍手で迎えてあげてください」と3人の子供たちをステージに呼び込み、まさに"アットホーム"な雰囲気で歌った。そこには優しい父親としての顔も見ることができた。

最後は金銀テープの舞うなか、「Showdown」を熱唱し、初の日本武道館公演を締め括った。「今日ここにいることを選んでくれて本当にありがとう。今、ここでみんなと一緒にいられることが本当に幸せです。自分が作った音楽でいろんな出会いに恵まれているということは、音楽に救われてきた自分としては本当に感無量。奇跡のような体験だと思っています」と感謝の気持ちを伝え、「DEAN FUJIOKAとして、藤岡竜雄として、『ただいま日本』、そして『行ってきます』。ちょっと地獄行きの船に乗ってくるから。また必ず帰ってくるから、その時は大きな声で『おかえり』と迎えていただけたら嬉しいです。またこの先の未来で会いましょう」と伝えて終演。

日本での10年の音楽活動の集大成であり、この時点での最高到達点でもある。そんなステージを見せてくれた初の日本武道館公演。"音楽"がDEAN FUJIOKAにとってどれほど大切なものなのか、欠かせないものなのかがしっかりと伝わってきた。この一夜限りのスペシャルなライブを、改めて楽しんでもらいたい。

文=田中隆信

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DEAN FUJIOKA Live 2023 “Stars of the Lid”at 日本武道館
2023年11月26日(日)23:59まで配信中

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