2017年に大規模なツアーを成功させ名を馳せたラッパーと言えば、SKY-HIだ。SKY-HIとは、ダンス&ボーカルグループ・AAA(トリプル・エー)のメンバー、日高光啓のソロ活動における名義。人気グループに在籍しながら、ラッパーとしても熱く、幅広く活動する多才な彼の素顔に迫ってみよう。
レーベルに秘密でキャリアを積みメジャーへ
日高は2005年にAAAのメンバーとしてデビュー。同年末に「第47回輝く!日本レコード大賞」で最優秀新人賞を受賞するほど人気も実力もあるグループだ。AAAの一員として活動する一方で、日高はSKY-HIとしてレーベル非公認で都内のクラブに出入りし、ラッパーたちとMCバトルを繰り返していたという。彼のラップへの情熱を物語るエピソードと言えるだろう。
2011年には他のトラックメイカーやラッパーと協力して、楽曲やミュージック・ビデオを制作しアップしていくプロジェクト「FLOATIN'LAB」をスタート。これが話題となり、2012年に楽曲がCD化されリリースされる。そして同年、「WOOFI'N AWARD 2012」のベストオブラッパー部門を受賞する。
ラッパーとしての存在感を世に知らしめたSKY-HIは、翌年2013年にメジャーデビュー。2014年にはファーストアルバム『TRICKSTER』をリリースする。ライブも精力的に行い、2017年には全国13都市15公演の「SKY-HI HALL TOUR 2017-WELIVE-」を開催、日本武道館でツアーをしめくくった。
あらゆるものを融合させる唯一無二のセンスと才能
多くのファンを熱狂させる彼のラップの魅力はどこにあるのだろう?まず豊富な語彙があげられる。クラブや路上でキャリアを積んできただけに、音に乗る言葉を選び出すうまさ、心を打つまでに美しく並べるセンスは類を見ない。
次に、楽曲のバリエーションの豊富さ。ラップというと暗くてリズム主体と思いがちだが、J-POPかと思うような明るいメロディに言葉を乗せたり、ヘヴィなロック調の曲で歌うこともある。その幅広さ、柔軟さもまた、多くの人に支持される理由のひとつと言えるだろう。
そして彼の真骨頂は、ライブにおけるパフォーマンスにある。「SKY-HI HALL TOUR 2017-WELIVE-」の武道館では、ステージの端から端まで走り回り、観客に熱く語り掛けていた。そうして空気を巻き込んで、声を、魂を絞り出すようにマイクに叫ぶ。言葉、リズム、パフォーマンスのみならず、バックミュージシャンの音、観客の熱気さえも彼の中で融合し、彼を中心として爆発する。それがSKY-HIのライブなのだ。
昨年行われたツアー「SKY-HI Round AGround 2017」の中から、台湾公演、LA公演の舞台裏に密着したドキュメント「SKY-HI『SKY-HI Round A Ground 2017』 Documentary Part2」が7月14日(土)に放送予定だ。彼の情熱と表現力の秘密が垣間見られるまたとない機会をお見逃しなく。
文=堀慎二郎
放送情報
SKY-HI「SKY-HI Round A Ground 2017」 Documentary Part2
放送日時:2018年7月14日(土)00:00~
チャンネル:音楽・ライブ! スペースシャワーTV
SKY-HI「SKY-HI Round A Ground 2017」 Documentary
放送日時:2018年7月13日(金)01:00~
チャンネル:音楽・ライブ! スペースシャワーTV
※2018年3月に放送した番組の再放送です
※放送スケジュールは変更になる場合がございます
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