30年目を迎える中島みゆきのライフワーク「夜会」にどっぷりハマれるチャンス!

「夜会 VOL.13『24時着 0時発』」
「夜会 VOL.13『24時着 0時発』」

「時代」や「地上の星」など、誰もが一度は聞いたことがあるヒット曲を生み出したシンガーソングライター中島みゆき。彼女がライフワークとしている「夜会」が今年で30年目を迎える。「夜会」はコンサートでもなく、演劇でもなく、ミュージカルでもない、「言葉の実験劇場」をコンセプトとして1989年に始まった。

もともと中島はレコードやCDを作り終えた後も、曲について「もうちょっとどうにかできなかったかな」と思うことがあったという。しかしコンサートで突然歌詞や曲を変えるとファンが混乱するので、「歌を聞く場面や背景を、何らかのストーリーに乗せて変えたら、歌の表現が多少違ってもすんなりと受け止めてもらえるんじゃないか」、そう考えて「夜会」を始めたという。

「SONGS 中島みゆき~「夜会」への招待~」

(C)NHK

脚本、作詞、作曲、歌、主演は、全て中島が務める。台本は演劇のそれのように、きちんとした形にはなっていない。「歌をつなげていってそれを台本にする」という、ユニークな作り方をしている。

開催当初は主題がなかったが、1991年のVOL.3からは中国の故事や日本神話をモチーフにするなど演劇の色が強くなり、1994年のVOL.6からは完全オリジナルストーリーと、回を重ねるごとに進化。演出に至っては、近年はスペクタクルと評しても過言ではないほど凝っている。

「夜会 VOL.14『24時着 00時発』」

(C)2008 Yamaha Music Entertainment Holdings, Inc.

濃い歌詞を紡ぐ中島の世界観が表されているだけに、物語ももちろん濃厚だ。2004年のVOL.13で上演された「24時着 0時発」は転生をテーマとし、鮭の遡上や宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」を組み込んだストーリーだった。次回のVOL.14で脚本と演出を刷新し、「24時着 00時発」として上演されている。

1995年のVOL.7で上演され、数ある「夜会」の演目でも人気のある作品「2/2」は、無意識のうちに奇怪な行動を取ってしまう女性の出生の秘密を描いた物語。1997年に再演(VOL.9)、2011~12年に再々演(VOL.17)され、映画や小説にもなっている。

「夜会 VOL.17『2/2』」

(C)2013 Yamaha Music Entertainment Holdings, Inc.

中島の圧倒的な歌唱力と、心の奥底に踏み込む歌詞がストーリーを紡ぎ、演者や演出がその世界を膨らませる。歌が舞台を活かし、舞台が歌を活かす。音楽と舞台の相乗効果によって強烈な存在感で観客を飲み込む、他に類を見ない舞台。それが「夜会」なのだ。

最新の舞台は、2019年1月に開催される予定だ。そして過去の映像化作品13本が10月20日よりチャンネル銀河で放送される。チケットの入手が困難なことで有名な「夜会」に、どっぷりハマれるチャンスをお見逃しなく!

文=堀慎二郎

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放送情報

「夜会1990」
放送日時:2018年10月20日(土) 2:15~
※以降12月7日(土)まで、毎週(土)2:15~/19:30~ほかで「夜会」映像化作品13本を一挙放送!

SONGS 中島みゆき~「夜会」への招待~
放送日時:2018年11月10日(土) 5:15~

チャンネル名:チャンネル銀河 歴史ドラマ・サスペンス・日本のうた
※放送スケジュールは変更になる場合がございます。

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