SKY-HIは、言わずと知れたAAA(トリプル・エー)の日高光啓のソロ活動名だ。いまや4大ドームツアーを行うほどの人気を誇るAAAのメンバーとして2005年にデビューした日高は、トップアイドルとして活動する一方で、事務所非公認でSKY-HIとしてクラブや路上でのラップバトルで腕を磨き、"アイドルラッパー"というディスを凌駕しながらアンダーグラウンドで一目置かれる存在になっていった。
■実力派ラッパーSALUとコラボレーション
そんな彼をクラブシーンからオーバーグラウンドにフックアップしたのが、KREVA。KREVA主宰の『908 FESTIVAL』出演を機にラッパーとしての実力が広く知られるようになり、Zeebraがオーガナイザーを務めていたラップバトル番組『フリースタイルダンジョン』で審査員を務めていたKEN THE 390の「Shock」では、KREVA、Mummy-Dというそうそうたるメンバーと並んでフィーチャリング参加し、"俺はアイドル生まれHIPHOP育ち"という名フロウを生み出した。ソロで武道館公演も行うほど"売れっ子"となったSKY-HIも、彼ら同様に自身のアルバムで若手アーティストとのコラボを積極的に行っている。
9月4日(水)にリリースされる新作アルバム『Say Hello to My Minions 2』でコラボしているラッパー、SALU(サル)もそのひとりだ。SKY-HIと同じく、SALUもいかついイメージのラッパーが多い中、実力派であるが、モデルのような容姿と独自の音楽スタイルでアンダーグラウンドでは異端視されてきたアーティストで、昨年、EXILE SHOKICHIが主宰するレーベルに移籍し、現在はLDHに所属。9月まで行われているEXILE SHOKICHIの単独アリーナツアーにも参加している。アンダーグラウンドとオーバーグラウンドを自在に行き来する彼らには、通ずる点も多いのだろう。
■アイドル発ヒップホップ育ちは世界へ
2018年の以降のSKY-HIは、日本の音楽シーンからアジアを見据えるようになる。きっかけは、朋友であるPETZが参加したタイのラッパー、YOUNGGUの「SHIBUYA FT. FIIXD, YOUNGOHM, DIAMOND, & PETZ」のスマッシュヒットや、88risingに所属する大阪生まれのJojiがUSビルボードのR&B/ヒップホップ・アルバム・チャート及びR&Bアルバム・チャートで初登場1位を獲得したことに刺激されたようだが、昨年リリースされたMIX TAPE(MINI ALBUM)『FREE TOKYO』や4thアルバム『JAPRISON』では、韓国のヒップホップレーベルHi-Lite Recordsのアーティストらともコラボするようになる。
そして今作『Say Hello to My Minions 2』では韓国のGroovyRoomをはじめ、アジアを代表するプロデューサーAPRO、Chaki Zulu、SUNNY BOYらを迎えて制作を行い、リリース後には国内だけでなく、アジアツアーも敢行する。アイドル生まれHIPHOP育ちのSKY-HIの目は、アジアへ、そして世界に向いている。
文=坂本ゆかり
放送情報
SKY-HI スペシャル
放送日時:2019年9月4日(水) 23:00 ~
チャンネル:ミュージック・ジャパンTV
※放送スケジュールは変更になる場合がございます。
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