今注目のシンガーソングライター 竹原ピストルって何者!?

『NHK紅白歌合戦』への初出場が発表され、ロックシーンを越えたフィールドからも注目を集めている竹原ピストル。俳優としても活躍の場を広げている、その"人と歌声"の魅力とは? 意外なほど長きに渡るキャリアを振り返りながら探る。

デビューはフォークバンド 野狐禅

そもそも、竹原ピストルのデビューはソロではなく、野狐禅(やこぜん)というフォークユニットだった。大学在学中に知り合ったハマノヒロチカと共に、1999年に結成。2003年にリリースされた1stシングルは『自殺志願者が線路に飛び込むスピード』というタイトルで、音楽シーンに衝撃を巻き起こした。しかし、この楽曲はインパクトを狙って生まれたわけではないはず。最後"自殺志願者が線路に飛び込むスピードで 生きていこうと思うんです"と、"生きる"という言葉で締め括られるところに、大きな意味が感じられたからだ。

竹原の生々しい想いが綴られた歌詞と、むき出しのメロディは共感を呼び、その後も『少年花火』『初恋』といった名曲を発表していく。しかし2009年に、野狐禅は惜しまれながら解散した。

『さや侍』『永い言い訳』など、俳優としても活躍

解散後に竹原はソロ活動を開始。シンガーソングライターとしてはもちろん、俳優としても評価を高めていく。2011年には松本人志監督の映画『さや侍』に竹原和生(本名)名義で出演し、主題歌『父から娘へ~さや侍の手紙』も担当した。さらに、2016年には西川美和の小説『永い言い訳』を、著者自ら監督した映画に出演。妻を事故で亡くした夫という難しい役どころを、みずみずしく生々しく演じ切り、第40回日本アカデミー賞優秀助演男優賞を受賞することとなった。

CMソングが話題を呼び、紅白歌合戦出演へ

©フクマサリョウジ

ここまでのキーワードとして、彼がどんな活動においても"生々しさ"からブレなかったことがわかってもらえるだろう。それは、近年CMソングとなって彼の歌を広めた『よー、そこの若いの』へも繋がっていく。"よー、そこの若いの 俺の言うことをきいてくれ 「俺を含め、誰の言うことも聞くなよ。」"――「よー、そこの若いの」という言葉で始まると、たいてい「俺の若い頃は......」とお説教がはじまることを想像してしまうが、彼は「誰の言うことも聞くなよ」と歌う。これは、彼が"生々しさ"を忘れないまま大人になった証のような歌だと思う。その稀有な存在感が認められ、国民的歌番組である『NHK紅白歌合戦』への出演が決定したのだとしたら......日本も捨てたもんじゃないと思うのは大袈裟だろうか?

そんな竹原ピストルの『全国弾き語りツアー"PEACE OUT"』の、ツアーファイナルの中野サンプラザ公演の模様がTBSチャンネル1にてテレビ初独占放送される。ぜひ、その歌声を体感し、心を鷲掴みにされてほしい。

Writer:高橋美穂

※この記事はヨムミル!ONLINEの転載になります。

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放送情報

竹原ピストル 全国弾き語りツアー“PEACE OUT”

放送日時:2018年1月27日(土)21:00~

チャンネル:TBSチャンネル1 最新ドラマ・音楽・映画

※放送スケジュールは変更になる場合がございます。

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