ラジオDJ・赤坂泰彦が語る、長年活動し続けるTHE ALFEE&スピッツの魅力

■アルフィーは"お前"と言い合える関係性が良い

バンドは、メンバーたちの出会いという奇跡を経て誕生するもの。個性がぶつかり合い、その化学反応から名曲も生まれる。バンドを継続することは大変なことだが、長年同じメンバーで活動し続ける2つのバンド、THE ALFEE(以下、アルフィー)とスピッツの魅力とは。

「学生時代に出会ったメンバー同士の縁というのは、やっぱり特別なものがあると思うんです。10代など多感な時期に音楽を通じて繋がった仲間は、お互いをさらけ出せる関係性になりますし、共に成長しているので、ちょっとした仲違いではセパレートしないんですよね。アルフィーの場合、『お前が言ったんだろ』『お前がやれよ』とか、お互いに"お前"と言い合えるんです。そんな関係性のバンドはめったにないような気がしますね。僕は"家の鍵を預けられるかどうか"と言っているんですが、そんな仲だと、何かで揉めたとしても仲直りできますよね。加えて、一緒に音楽を奏でる時の感動を共有できていれば、その結束力がより強いのも想像できます」

'74年のデビュー時は4人だったが、'75年からは桜井賢、坂崎幸之助、高見沢俊彦というメンバーで活動し続けている。

「統括的なプロデュースは高見沢さんが務めています。以前、僕の番組にゲストで来ていただいた時、坂崎さんが『アルフィーは高見沢だから』と話していて、高見沢さんの一声で録り直すこともあると。何かの取材で坂崎さんはこうも言っていました。『宝物は?』と聞かれ、『両側の二人です』と。3人でいることが当たり前で解散を意識させないアルフィーは唯一無二な存在だと思います」

'84年8月に横浜スタジアムで行われたライブ「FLYING AWAY ALFEE IN YOKOHAMA STADIUM 1984.8.3 FRI.」

©PONY CANYON INC.

今年、メジャーデビュー30周年を迎えたスピッツも草野マサムネ、田村明浩、三輪テツヤ、﨑山龍男の4人で活動し続ける。

「個々の音楽的趣向は違う部分もあるかもしれませんが、それぞれがバンドの中でどう演奏したいかが分かっていると思います。彼らも多感な時期に出会い、自分たちでライブハウスに楽器を運んだり、カセットを売ったり、そんな苦労を共にしてきたはず。近い世代にミスチルやエレカシら今も変わらないメンバーで活動しているバンドがいて、彼らからも良い影響を受けていたのかもしれませんね。音楽だけでなく、メンバーの関係性にも注目して、彼らの音楽を楽しんでみてください」

今年30周年を迎えたスピッツ

取材・文=田中隆信

あかさか・やすひこ●'59年生まれ。ラジオDJや番組MC、ナレーターとして活躍中。現在は「歌謡プレミアム」(BS 日テレ)、「ラジオマンジャック」(NHK FM)にレギュラー出演中。

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放送情報

FLYING AWAY ALFEE IN YOKOHAMA STADIUM 1984.8.3 FRI.
放送日時:2021年9月12日(日)21:00~
チャンネル:ホームドラマチャンネル

『花鳥風月+』リリース記念・スピッツ VideoSelects
放送日時:2021年9月18日(土)20:30~
チャンネル:MTV
※放送スケジュールは変更になる場合がございます

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