ナオト・インティライミが一人旅に出る理由

気の合う友達や恋人、家族など、誰かと一緒に行く旅行ではなく、いわゆる"一人旅"をする人にはどんな理由があるのだろう? 一人旅という未知なる冒険をしてみたい。今、自分がいる場所や日常から現実逃避したい。これまでの自分とは違う新しい自分に出会いたい、出会えるかもしれない。一人旅は誰かと一緒に行く旅以上になんだか予想外のことが起こりそうな期待があるように思える。

ナオト・インティライミにとっての一人旅とは?


ナオト・インティライミは、デビュー前から何度も一人旅をしているが、中でも彼の音楽人生を大きく変えたのは、2003年から約1年半(515日間)かけて28ヶ国を巡った旅だろう。2001年に「なおと」名義でデビューするもヒットに恵まれず、大きな挫折を味わった彼が、この旅で感じとったのは、言語や文化が異なる国でも音楽は人を幸せにでき、世界中の人と音楽を通じて仲良くなれるんだということ。その力を信じて、彼は帰国後に「ナオト・インティライミ」という新たなアーティスト名で音楽活動を再スタートすることになる。

行き当りばったりの一人旅

©2017「ナオト・インティライミ冒険記2」製作委員会

©2017「ナオト・インティライミ冒険記2」製作委員会

そこから彼がミュージシャンとして成功の道を辿ったことは、現在の活躍ぶりからわかるところなのだが、そんな彼が再び旅に出た。『ナオト・インティライミ冒険記 旅歌ダイアリー2』では、ナオト・インティライミとしてデビューしてから6年の月日が経ち、改めて音楽の力を再確認するための彼の一人旅を追っている。

©2017「ナオト・インティライミ冒険記2」製作委員会

2013年にエチオピア、コロンビア、ドミニカ、トリニダードを巡る一人旅に密着した音楽ヒューマンドキュメンタリー映画『ナオト・インティライミ冒険記 旅歌ダイアリー』が劇場公開されたが、今作も前作同様に、仕込みなし、やらせなし、段取りなしの一人旅に密着。数ヶ月間でアフリカ大陸、ルーマニア、スウェーデン、ドイツなど、世界19ヶ国を巡り、旅先で多くの人や音楽と出会った。体調不良になるなどアクシデントがいくつか勃発するも、得意なサッカーをきっかけに子供たちと交流を深めたり、現地の人ばかりのカーニバルに乱入したりと、積極的に現地の人と交流して自分のペースに巻き込んでいく彼の姿は、思っているだけじゃダメだ、自分から行動しないと何も始まらないんだということを教えてくれる。旅に出なければ見ることができなかった風景や出会えた人たち、一人になって考えたことが、ナオト・インティライミにしか作れない音楽になるのだということを、その音楽をみんなに届けたいんだという強い思いを再確認した旅になった。

この旅から帰った彼は、日本記念日協会に認定登録されている「ナオトの日」の7月10日に『ナオトの日スペシャルLIVE 2017 ~おまたせ、おまかせ、おまっとぅり!ウェルカムバックでナオトの日 !~』と銘打ったライブを開催し、改めてステージ上から帰国報告をした。そして、どの曲を演奏するのか、まったく決めずにノープランで進行したライブは、まさに彼の筋書きなしの一人旅の延長線上にあるようなステージだった。きっと彼はまたいつか一人旅に出るだろう。自分の原点を忘れないために。自分らしく音楽を続けるために。だから彼はこれからも一人旅をやめられないはずだ。

Writer:松浦靖恵

※この記事はヨムミル!ONLINEの転載になります。

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放送情報

ナオト・インティライミ冒険記 旅歌ダイアリー2 ON TV

放送日時:2017年9月4日(月)23:00~

チャンネル:BSスカパー!

※劇場公開(11/23~)に先駆け、映画とは異なるオリジナル編集版で、旅の模様を30分×全10話で放送!
※放送スケジュールは変更になる場合がございます。

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