デビュー10周年のレキシ、武道館でキャリアを華麗に総括!

デビュー10周年を迎えた池田貴史のソロ・プロジェクト"レキシ"が10 月10日、11日に日本武道館でワンマンライブを開催した。記念イヤーの今年は春にシングル『KATOKU』をリリースし、6月から全国ツアー『レキシツアー2017 不思議の国のレキシと稲穂の妖精たち』を実施。夏にはフジロックフェスティバルに初出演し、秋には世界遺産(岩手県平泉町・観自在王院跡)や大阪城など歴史の重みがある会場でのライブを実現した。そして迎えた今回の日本武道館2デイズは、怒涛の記念イヤー終盤のハイライトとして盛り上がりをみせた。

チケットは争奪戦、レキシのライブの楽しさとは?

いまやレキシといえば、チケットが取れないアーティストの一人として形容されることも多い。実際、6月からのツアーは全会場ソールドアウトし、今回の日本武道館2デイズも完売した。その人気のわけは、楽曲の良さ、池ちゃんの愛称で知られる池田貴史の人柄が愛されていることに加え、ライブの楽しさが強力な武器となっている。たとえばソウルやファンクといった"横ノリ"のサウンドも、レキシというコミカルなフィルターを通すと、様々なタイプのリスナーが身構えることなく自然と受け入れることができる。スティーヴィー・ワンダーから日本の歌謡曲まで縦横無尽に行き来するレキシのライブは、池田貴史がナビゲートする"音楽旅行"とも言え、濃密な見ごたえがある。

日本武道館2デイズは、セットリストが日替わり!

今回の『不思議の国の武道館と大きな稲穂の妖精たち』と銘打った2夜連続の武道館公演は、セットリストが日替わり。筆者が観ることができた2日目"~キャッツの日~"は、いとうせいこうとみうらじゅんが出演するVTRで幕開け。そこから突入した1曲目『KATOKU』では、ダサカッコイイ1980年代風サウンドが特徴な曲なだけに、レキシは「もっとダサく!」と斜め上の方法で観客を煽りまくる。のっけから笑いが止まらない。そして人気曲『年貢 for you』が投下され、成り行きで旗本ひろしこと秦基博『Girl』のカバーが挿入される。こんな具合にレキシのライブでは、様々なタイミングで曲の途中から別の曲のフレーズやMCなどが"脱線"挿入されていく。今回のライブでは『ラブ・ストーリーは突然に』(小田和正)、『恋』(星野源)などが織り込まれ演奏されていた。ゲストは"ニセレキシ"こと、タブラ奏者のU-zhaanが登場。トークになるとU-zhaanの鋭いツッコミが炸裂し、場内も爆笑に包まれた。タブラの幻惑的な打音に合わせレキシがラップを繰り出す『Takeda'feat. ニセレキシ』。続いて『古墳へGO!』がスティーヴィー・ワンダーの『愛するデューク』を織り交ぜつつ披露された。

様々なキャラクターが入り乱れる約30分間のアンコールはカオス

この日は"キャッツの日"ということで、アンコールでは"キャッツの妖精"ことやついいちろうが大活躍。妖精の衣装に着替えたレキシやサポート・メンバーも合流し、ついにフィナーレの『狩りから稲作へ』へ突入。レキシを模した巨大なバルーンも登場し、観客席では稲穂が揺れる。なんともカオスな雰囲気のなか『LOVE LOVE LOVE』(DREAMS COME TRUE)や、前日の公演の反省トークなどに脱線しつつ、「ともに暮らそう~、暮らし暮らし、くらしあ~ん」といったコール&レスポンスやお約束の「キャーッツ!!」の唱和もばっちり決まり、万感の華麗なフィナーレとなった。トピック盛りだくさんの武道館公演。未体験の方は是非放送でチェックしてみて欲しい。

※記事には放送内容に含まれない部分が掲載されています。

Writer:森田美喜子 撮影:田中聖太郎

※この記事はヨムミル!ONLINEの転載になります。

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放送情報

レキシ 不思議の国の武道館と大きな稲穂の妖精たち~稲穂の日とキャッツの日~

放送日時:2017年12月3日(日)20:00~

チャンネル:フジテレビNEXT ライブ・プレミアム

※放送スケジュールは変更になる場合がございます。

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