50歳の誕生日を迎えるレオナルド・ディカプリオ、美少年として一世を風靡した若かりし日の演技

天才子役から絶世の美少年へと成長したディカプリオ。今回の特集での放送はないが、その後の「太陽と月に背いて」(1995年)や「ロミオ＆ジュリエット」(1996年)でアイドル的な人気を高めていく。そして、「タイタニック」前夜となる1996年の映画「マイ・ルーム」では、デ・ニーロをはじめメリル・ストリープやダイアン・キートンらと共演。白血病の女性をめぐって長年絶縁状態にある家族の姿を描く本作で、実力派俳優たちと堂々と渡り合い、圧倒的なスター性と存在感を放っていた。

アカデミー賞という栄冠こそなかなか手にはできなかったが、若かりし頃からジェームズ・キャメロンやラッセ・ハルストレムら名監督に俳優として愛されてきた。恵まれたルックスだけに頼らず、若手時代から徹底した役作りを行い、名だたるスター俳優と数多くの作品に挑んできた。そんな彼が「レヴェナント：蘇えりし者」で栄冠にたどり着く。

過酷な極寒の大地で体当たりの撮影に臨み、セリフもほとんどない役柄を全身全霊で演じた。天性の演技力が花開いていった若き日の美しき姿との違いに、これまでディカプリオが歩いてきた道のりの重さと熱い役者魂を感じさせた。

特集を通して見ると、彼が今も人々を魅了するスターであり続ける理由が分かる。何度見ても感動がある名作の数々、"レオ様"の軌跡に想いを馳せたい。

文＝中川菜都美

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