
4月1日に37歳の誕生日を迎えた俳優のチョン・ヘイン。グローバルなヒットを記録したドラマ「となりのMr.パーフェクト」(2024年)での"完璧男子"ぶりで人気を爆発させたが、その最中に韓国で公開された映画「ベテラン 凶悪犯罪捜査班」では、爽やかなイメージを覆す怪演が反響を呼んだ。
日本では4月11日(金)から公開となる本作は、2015年の「ベテラン」(4月4日(金)から1週間限定で公開)に次ぐシリーズ第2弾。ファン・ジョンミン演じる無鉄砲で気性の荒いベテラン熱血刑事の活躍を、骨太なアクションを盛り込みながら描いた前作は、韓国歴代5位となる大ヒットを記録した。

(C) 2024 CJ ENM Co., Ltd., Filmmakers R&K ALL RIGHTS RESERVED
韓国屈指のヒットメーカーであるリュ・スンワン監督が引き続きメガホンを握った「ベテラン 凶悪犯罪捜査班」で描かれるのは、法の網の目をすり抜けた悪人たちに私刑を与える報復殺人事件。善悪の価値観を揺さぶるグレーなテーマだ。
法で満足に裁かれなかった凶悪犯を狙った連続殺人が発生し、司法制度に憤る世論が犯人を正義のヒーローともてはやす中、「どんな殺しも許されない」という確固たる信念を持つベテラン刑事ドチョルは、新人のソヌと共に見えざる犯人を追い詰めていく。

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血の気も多いが熱いハートを持つ正義漢ドチョルを名優ファン・ジョンミンが演じた。薄給で激務な刑事のうだつの上がらない暮らしぶりを愚痴っては小悪党に同情されるなど、コミカルかつチャーミングに人情味あふれる人物像を表現。事件の真相に気付いた際の絶望や犯人への怒りに満ちた表情まで、エモーション全開の演技で作品をけん引している。

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そんなドチョルに憧れて警官になったのがヘイン演じるソヌ。警護中の凶悪犯を狙った刃物男を制圧する活躍を機に刑事チームへの仲間入りを果たし、ドチョルの新たな相棒として捜査に加わることになる。

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先輩たちへの尊敬の念を表すチームの末っ子という役柄は「よくおごってくれる綺麗なお姉さん」(2018年)など"年下キャラ"が板についたヘインの得意とするところ。正義感を漂わせる一方、刃物を見ても一切動じることなく対処する冷静沈着な眼差しやぎこちない笑顔など、どこかチグハグな印象もあり、作品に違和感と緊張感をもたらしていく。
ドチョルの息子をいじめる高校生相手に躊躇なく暴力を振るうなど犯罪への憎悪から暴走する様子も...。善悪の境界線を揺るがす作品のテイストを体現する危ういキャラクター像をダークな演技で浮かび上がらせており、ふと顔を覗くサイコパスな顔にはゾッとさせられる。
映画情報
ベテラン 凶悪犯罪捜査班
2025年4月11日(金)より全国公開
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