俳優として転機を迎えたソ・ガンジュン、大人の魅力あふれるロマンス演技

4月より新事務所で新たに再出発したことでも注目を集めたソ・ガンジュン。塩顔イケメンフェイスと恵まれた体格で、韓国のみならず日本の女性たちをも虜にしてきた彼の新たな一面を堪能できるのが、6月28日(日)に衛星劇場で第1話が先行放送される「天気が良ければ訪ねて行きます(原題)」だ。

今年4月に韓国での放送が終わったばかりのこのドラマは、"韓国の新ラブコメの女王"として知られる人気女優パク・ミニョンと共演を果たし、田舎町を舞台に男女の再会から始まる心温まる恋愛劇を描いている。

ソウルでチェロの先生をしていたヘウォン(ミニョン)は都会での暮らしに疲れ、故郷の田舎町・プクヒョンリでペンションを運営する叔母のところでしばらく過ごすことに。やがて近所の老夫婦が住んでいた古民家が小さな書店に変わっているのを見つけるが、その店の主人は元同級生のウンソプ(ガンジュン)だった。一方のウンソプは、かつて憧れていた初恋相手のヘウォンが突然現れたことで、穏やかだった毎日が少しずつ変化していく...。

「ずる賢いバツイチの恋」(2014年)では年上のヒロインに恋する男性役で"国民の年下彼氏"と注目を集め、「恋はチーズ・イン・ザ・トラップ」(2016年)では遊び人風のルックスながら根は一途な男を演じたガンジュン。さらに、「第3の魅力～終わらない恋の始まり～」(2018)では12年間にわたる大恋愛劇で成長する男の過程を好演するなど、女心を刺激する様々なタイプの"理想の男性"になりきってきた。

「天気が良ければ訪ねて行きます(原題)」で演じているウンソプは、コーヒーがドリップしている様を愛おしそうに眺めたり、毎日ブログを書いていたりと、平凡な日常の中のささやかな瞬間に幸せを見いだすことができる、穏やかで思慮深い大人の男性だ。

これまで演じてきた個性的な役に比べると感情の起伏が少ない"静"のキャラクターだが、ガンジュンの演技には、キャリアを積み重ねてきたこその深みが感じられる。例えば、ヘウォンをじっと見つめる眼差し一つをとっても、好きでたまらないという激情ではなく、むしろどこか一歩引いた印象を受ける。一見分かりにくいが、憧れの相手に対する距離感がリアルに伝わってくるのだ。

同級生と酒を飲み交わす場面でも、周囲がバカ騒ぎする中、自分のペースで酒を楽しむ様子は大人の余裕たっぷり。しかし、へウォンが別の男性と同窓会に来たと聞くと、酒のペースが乱れたり、表情がわずかに曇ったりと、さりげない変化で彼の動揺を表していく。

大きな期待さえしなければ人生を平穏に生きることができる...。そんな達観したスタンスで生きていたが、傷ついたヘウォンと近い距離で過ごすうちに、不器用ながらも次第に感情を表していくウンソプ。この感情の変化を巧みに浮かび上がらせるガンジュンの演技は奥深さがあり、見ているこちらの心も徐々にほぐれていくような心地よさが味わえる。俳優としても大きな転機を迎えたこの時期、これまでとは違う大人の魅力をまとった彼のロマンス演技を堪能したい。

文＝HOMINIS編集部

この記事の全ての画像を見る