美貌のトップアイドル、チャ・ウヌ(ASTRO)が自ら体現するK-POPシーンの裏事情

今年4月、約2年3ヶ月ぶりのフルアルバム『All Yours』をリリースし音楽チャートを賑わせたASTRO。中でも、主演ドラマ「女神降臨(原題)」(2020年)が反響を呼んでいる"顔の天才"ことチャ・ウヌへの注目度は高く、6月4日に行われた単独オンラインファンミーティング「2021 Just one 10 Minute ～Into You～」も盛況で、絶大な人気ぶりをあらためて見せつけた。

そんな"演技ドル"としてのウヌの魅力が一度に楽しめるドラマ「トップマネジメント」が、アジアドラマチックTV (アジドラ)にて6月30日(水)より放送される。

「トップマネジメント」は、2018年に制作された韓国初のYouTubeオリジナルドラマ。アイドルグループ"S.O.U.L"不動のセンター・ヨヌ(チャ・ウヌ)と、元アイドル練習生で"S.O.U.L"の女性マネージャーに転職したウンソン(ソ・ウンス)、そして"S.O.U.L"に新加入した天才ミュージシャン・スヨン(アン・ヒョソプ)が、恋の三角関係を繰り広げる青春ラブコメディだ。

「女神降臨(原題)」では、どこか影のある完璧イケメンを演じ、"原作とのシンクロ率100％"と評判を呼んでいるウヌだが、「トップマネジメント」のヨヌ役とのシンクロ率は、ある意味それ以上。何しろ現役トップアイドルであるウヌ自身が、K-POP界で再ブレイクのため奮闘する美貌のアイドルを演じているからだ。

そもそもASTROは、WEBドラマ「ASTROのTO BE CONTINUED」(2015年)のストーリーに沿って、デビューを果たすという前代未聞のプロジェクトで脚光を浴びたアイドルグループ。ウヌにとって、"アイドル成長ドラマ"というジャンルは演技ドルとしての出発点でもある。

その後も「マイ ロマンチック サム レシピ」(2016年)や「僕たちの復讐ノート」(2017年)でも、彼は人気アイドルのチャ・ウヌ(本人)役として主要キャストに名を連ねており、「もしチャ・ウヌと恋に落ちたら...」という女性ファンにとって夢のようなシチュエーションを見せてくれている。

これほどまでに"アイドルのチャ・ウヌ役"が多いのは、完璧なルックスとウヌ自身のアイドル性、そして本人役でフィクションを演じ切ることのできる演技力を持つ証といえるだろう。

「トップマネジメント」でも、あまりの美貌に周囲のスタッフがメロメロになったり、実際にピアノが得意なウヌのピアノ弾き語りシーンがあったりと、現実とシンクロするエピソードが劇中に散りばめられている。中でも、第2話でヨヌたちS.O.U.Lメンバーがスヨンと一緒に即興で新曲を作っていくシーンは必見。ウヌのアイドルならではの輝きが、ヨヌというキャラクターにリアルに投影されている。

さらに、K-POP業界を舞台にした作品だけあって、K-POPファンが楽しめる小ネタも満載だ。ヒロインのウンソンが出場したオーディション番組「プロミス100」は「『PRODUCE 101』のパクリだ」というセリフが劇中に登場するように、アイドルを目指す練習生の実態もそこかしこに描かれている。

「PRODUCE 101」シリーズや「Nizi Project」など日本でもアイドルオーディション番組が人気を集める今、練習生たちが先輩アイドルに気を遣って練習室を譲ろうとしたり、月末に行われる実力審査"月評"に怯えたり...。K-POPアイドル業界の裏側を覗き見しているような感覚も、K-POPファンには嬉しい仕掛けだ。

K-POP業界についてまったく知らないスヨンのため、登場人物たちが解説するK-POP用語も楽めるし、ストーリーを彩るOSTにはSUPER JUNIORのドンヘやGOT7のジニョンなど豪華なアイドルが参加。本編にはソロ歌手のチョンハや俳優チャン・ドンユンもカメオ出演している。

またエピソードタイトルが、第1話「また巡り会えた世界(Into the New World)」(少女時代)、第2話「血、汗、涙(Blood Sweat＆Tears)」(BTS)、第3話「ノックノック(Knock Knock)」(TWICE)...と、K-POPのヒット曲になっているのも面白い。

アイドルのサクセスストーリーと恋の三角関係が絡み合うストーリーも秀逸で、演技ドルであるチャ・ウヌの魅力はもちろん、今や世界中を席巻するK-POPシーンそのものが"もう一つの主役"として浮かび上がってくる。この作品を見れば、K-POPカルチャーの沼にハマること間違いなしだ。

文＝酒寄美智子

この記事の全ての画像を見る