本物の恋人同士のような濃密なラブシーン...キム・レウォンが体現する「大人胸キュン」

人々の記憶に刻まれる名作ラブロマンスを多数生み出してきた韓流ドラマ。良質な作品づくりにおいて、優れた脚本や演出はもちろん必要不可欠だが、こと恋愛ドラマにおいては、主演カップルの相性の良さやケミストリーが成功の鍵といえるのではないだろうか。

共演女優をより引き立たせる俳優として知られるキム・レウォンは、これまでソン・ヘギョ(「順風産婦人科」1999年)や、キム・テヒ(「ラブストーリー・イン・ハーバード」2004年)、シン・セギョン(「黒騎士～永遠の約束～」2017年)ら人気女優たちと共演し、抜群の化学反応を見せてきた。そんな中でもレウォンが「最も呼吸が合った」とバラエティ出演時に漏らしたこともある女優が、「ドクターズ～恋する気持ち」(2016年)で共演したパク・シネだ。

パク・シネと言えば、「相続者たち」(2013年)のイ・ミンホや「ピノキオ」(2014年)のイ・ジョンソクなど、こちらも共演俳優との迫真の芝居から、「熱愛しているのでは？」などとまことしやかに囁かれることもしばしば。そんな演技派のレウォンとシネが共演とくれば、ケミストリーの真骨頂とも言うべきリアルで濃密な空気感漂うラブシーンをつい期待してしまう。

アジアドラマチックTV (アジドラ)にて7月15日(木)より放送される「ドクターズ～恋する気持ち」は、かつての恩師と教え子のラブロマンスを描く医療ラブロマンス。シネ扮するヘジョンは、母の死をきっかけに学校の問題児となり、実の父にも見放され祖母のもとで引き取られることになる。そんな彼女の前に現れたのが、レウォン演じる元医師で教師のジホン。

風変わりだけど包容力のあるジホンに影響され、へジョンは生まれ変わることを決意して猛勉強。しかしある事件をきっかけに、2人は離ればなれになってしまう。その13年後、神経外科医になったヘジョンと医師に復帰したジホンは大学病院で再会を果たすことになる。

再会した途端、これまでの想いが溢れ出るかのように、「結婚した？恋人はいる？」と質問をぶつけるジホン。「いいえ」と答えるヘジョンに、その場は「それならいい」と立ち去るも、この発言以降、"先生と教え子"というかつての関係性を捨て去ったジホンは、真っ直ぐな愛情をヘジョンに向け始めるのだ。

ある時は、雨宿りしていた電話ボックスから飛び出しダンスを始めるジホン。へジョンを誘い、雨の中のダンスを楽しむ2人。そして「今から男として、あることをする」と言って不意打ちのキス。ファンタジーのように美しく微笑ましいダンスシーンからのキスには、大人であってもつい胸キュンしてしまうこと間違いなしだ。

医療の現場でも先輩医師としてヘジョンを支え導く一方で、男としての気持ちは誠実に伝えてくれるジホン。積極的な姿も紳士的でこれが大人の恋愛なのか...と唸ってしまうほど、まさに女性にとって理想的な男性だ。

一方、役柄と同じく実年齢でもレウォンと9歳差であるシネ扮するヘジョンは、ジホンに対して次第に恋愛のパートナーとして心を開き、初対面の時と比べると驚くほど柔らかな表情に。シネが繊細に表現する、ヘジョンの心の成長、一途な愛に応えていく変化もまた絶妙なのだ。

今年40歳を迎えたレウォンは、イ・ジョンソクやチャ・ウヌ(ASTRO)との共演でも話題を集める映画『デシベル』の製作が進行中で、31歳の大人の女性へと美しく成長したパク・シネも、ユ・アインと共演したNetflix発のサバイバルスリラー『＃生きている』(2020年)での演技が注目を集めたばかり。

「ドクターズ～恋する気持ち」以降、2人はそれぞれ充実のキャリアを築いているが、5年以上が経った今でも、最高のケミストリーを見せた"ベストカップル"として、韓流ファンの記憶に刻まれている。恋愛ドラマ史上に残るといっても過言はない"大人胸キュン"をぜひ体験してみて欲しい。

文＝津金美雪

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