「愛の不時着」後も話題の絶えないソン・イェジン、それまでのイメージを一新した女海賊役

「パイレーツ」
「パイレーツ」

今年3月31日にヒョンビンと結婚式を挙げ、世界中から注目を浴びたソン・イェジン。日本でも大ヒットした映画『私の頭の中の消しゴム』(2004年)をはじめ、第一次韓流ブームの頃より映画やドラマで活躍し続ける彼女だが、近年では、ヒョンビンと共演した「愛の不時着」で演じた財閥令嬢で実業家のセリや、独身女性たちのリアルな日常を綴った新作「39歳」で演じたクリニックの院長役など、自立した強い女性役が続いている。

そうしたイメージとは一転、タフな女海賊を演じ話題を呼んだ映画が『パイレーツ』(2014年)だ。初挑戦のアクションもほぼすべて吹き替えなしで挑み、女優としての新境地を開いた本作がKNTVにて6月16日(水)に放送される。

ソン・イェジンが女海賊に扮した映画「パイレーツ」
ソン・イェジンが女海賊に扮した映画「パイレーツ」

(C) 2014 LOTTE ENTERTAINMENT All Rights Reserved.

いにしえの朝鮮半島を舞台にした『パイレーツ』は、クジラに飲み込まれてしまった朝鮮建国の証"国印"を巡って海賊と山賊、水軍が大激戦を繰り広げる韓国初の本格的な海洋アクション・アドベンチャー。大規模なセットやエキストラ、CGも駆使して作り上げられたド派手な世界観は、幅広い世代やファミリー層を動員し、観客動員数866万人、2014年韓国映画興収ランキング第2位という大ヒットを記録した。

そんな壮大なスケール感の中でイェジンが演じたのは、勇ましい"女海賊"。部下や仲間たちを思いやり、敵とみた相手にはたった一人でも恐れることなく果敢に向かっていく、美しくも勇敢な女性・ヨウォルを体当たりで演じた。

出演が決定した時点では、本格的なアクション経験のなかったイェジンだが、特訓を受け、激しい剣術バトルやワイヤーを使った大ジャンプ、宙返りアクションなど、ほぼ全てのシーンを代役なしで熱演。時には氷点下にもなる冬の時期に、撮影のために作られた水路での演技など過酷な環境の中で、初挑戦とは思えない切れ味鋭いアクションシーンを作り上げた。

鋭い眼差し、荒っぽい言葉遣い、そしてサバサバとした切れ味鋭い身のこなし。劇中でイェジンが見せた雄々しくてカッコいい"女海賊ヨウォル"というキャラクターは、一見すると、それまでに彼女が演じてきたヒロイン像のイメージとは正反対。だが、信じる者のため一途に想いを貫こうとする芯の強さはイェジンにピタリとハマり、新鮮なインパクトを放っている。

「パイレーツ」
「パイレーツ」

(C) 2014 LOTTE ENTERTAINMENT All Rights Reserved.

そんなヨウォルが行動を共にする山賊の頭領、チャン・サジョンを演じたのは、キム・ナムギル。どこかコミカルでいてエネルギッシュなサジョンのキャラクターは、本作の豪快な世界観にぴったり。ヨウォルとの掛け合いも楽しく、男気に溢れた器の大きいサジョン役は、ナムギルにとっても俳優として大きな転換点となる新たな魅力を引き出した。

ちなみに、イェジンとナムギルと言えば、『パイレーツ』の前年にも「サメ~愛の黙示録~」(2013年)で共演済み。復讐心を抱き続けるミステリアスな男性ハン・イスを熱演したナムギルと、そんな彼を想い続ける女性検事チョ・ヘウを演じたイェジンのカップリングは、初共演ながら好相性。そんな2人が直後に再共演を果たした大作映画とあって、当時『パイレーツ』への期待度も自然と高まったに違いない。

2022年1月には、キャストを一新して制作された続編『パイレーツ: 失われた王家の秘宝』が韓国公開され、話題を呼んだばかり。時代やメディアを問わず、人々の興奮を呼び起こし、数々のヒット作を生んでいる海賊アドベンチャー、その名作をこの機会に再見してみてはいかがだろうか。

文=酒寄美智子

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放送情報

パイレーツ
放送日時:2022年6月16日(木)20:00~
チャンネル:スカチャン1(KNTV801)、KNTV
※放送スケジュールは変更になる場合があります

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