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平野綾が語る『ベルサイユのばら』への愛と見どころ マリー・アントワネットを演じる上でのこだわりも

声優

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劇場アニメ『ベルサイユのばら』でマリー・アントワネットを演じた平野綾
劇場アニメ『ベルサイユのばら』でマリー・アントワネットを演じた平野綾

1972年より『週刊マーガレット』(集英社)にて連載された池田理代子の代表作『ベルサイユのばら』の完全新作劇場アニメが1月31日に公開される。

同作は革命期のフランスで懸命に生きる人々の愛と人生を鮮やかに描き、その少女たちの生き様は共感を呼び、宝塚歌劇団による舞台化やテレビアニメ化もされるなど、社会現象となった。50年以上の時を経て劇場アニメ化された『ベルサイユのばら』は現代にどう響くのか。

本作でマリー・アントワネット(以下、アントワネット)を演じているのが平野綾。原作のファンだという平野が改めて感じた『ベルサイユのばら』の魅力やアントワネットの役作り、オスカル・フランソワ・ド・ジャルジェ(以下、オスカル)役の沢城みゆきとのエピソードまで語ってもらった。

『ベルサイユのばら』の魅力について語る平野綾
『ベルサイユのばら』の魅力について語る平野綾

<本文>
――平野さんはもともと『ベルサイユのばら』のファンだったそうですね

「私の母親が漫画好きで、子どもの頃から母が読んでいた少女漫画を私も読んで育ちました。初めて原作を読んだのは小学生の頃で、子どもの頃は体が弱く、強い女性にすごく憧れていたんです。当時の私は自分のことを男の子だと思っていて。そんな中でオスカルの姿に惹かれて、私もオスカルみたいになりたいと思いながら読み始めたのが、この作品にハマったきっかけでした」

――原作も読まれていたんですね

「はい。その後にテレビアニメがあると知って、アニメも見るようになりました。ただ、当時は今のようにネットで簡単に見られるわけではなかったので、再放送を必死に探したり、ビデオショップで借りて見ていました」

――そんな『ベルサイユのばら』が50年以上の時を経て劇場アニメ化されます。最初に話を聞いた時はどう感じましたか?

「オーディションのお話をいただき、『この時代に"ベルサイユのばら"を新しく作るんだ!』と驚きました。もともと原作が大好きで、2022年に六本木ヒルズで『ベルサイユのばら展』が開催された時にも、いちファンとして足を運んだんです。原作の展示や宝塚歌劇団の歴代のポスターや衣装展示があったのですが、最後に劇場アニメのビジュアルが1枚だけ公開されていて。胸が熱くなりました」

――今回演じられているアントワネットについては?

「年を重ねるにつれて、アントワネットの魅力にだんだん気づくようになりました。子どもの頃は断然オスカル派だったのですが、今ではすっかりアントワネットが大好きになりましたね」

――新たな魅力に気づいたんですね。最初はどんな印象だったのでしょうか?

「『パンがなければケーキを食べればいいじゃない』という言葉の印象がすごく強くて、アントワネットといえば浪費家で悪女というイメージがあり、あまりいい印象を持っていなかったんです。でも、大人になってから、あの言葉は実はアントワネットが言ったものではないと知りました。情報は新聞や噂話など限られた手段でしか広がらなかった時代。それでも、たった1つのフレーズが何世紀も悪評として残り続けているのが不思議で、逆に『この人は本当はどんな人だったんだろう?』と気になり始めました」

――知れば知るほど気になっていったと

「そうですね。2019年にプライベートでベルサイユ宮殿を訪れた時、その華やかさに感動しつつも、特に印象に残ったのが、アントワネットが庶民の生活を知るため、そして子どもたちの教育のために作った小さな村でした。その村では農作業をしたり、家畜を育てたり、彼女が庶民を理解しようという感覚があったんだなと思って、これまでの印象がガラリと変わりました」

――本作ではオスカルの対比として、アントワネットの生涯が描かれていますよね

「今回、特にポイントとなっているのが、オスカルとアントワネットの対比だと思います。二人がより身近に感じられるようになっていて、同じ女性としての悩みを抱えながら、それぞれの信念を貫くがゆえに袂を分かつ姿が、非常に分かりやすく描かれていると感じました。お互いがそれぞれの道を歩む流れが、より感情移入しやすくなっているのかなと。『ベルサイユのばら』のアントワネットがいかに責任感のある女性で、母親としても素晴らしい人だったのかということを、改めて強く感じることができました」

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映画情報

劇場アニメ『ベルサイユのばら』
2025年1月31日(金) 全国ロードショー

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