花澤香菜が語る『劇場版 呪術廻戦 0』"愛と呪い"を抱える里香が開いた新しい扉
声優

――改めて『呪術廻戦 0』の魅力について教えてください
「私は『呪術廻戦』初心者だったんですが、『呪術廻戦 0』は初心者でもすごく入りやすい作品だと思います。これだけ観ても物語が理解できますし、芥見先生が最初に考えたエピソードということもあって、非常にまとまりがあるんですよね。それに、里香が怨霊になってしまうときのやるせなさや切なさ。乙骨くんにとっては呪いでありながら、同時に一緒に歩んでいく存在でもある。その"愛"や"呪い"、"絆"といったテーマが、観る人によってさまざまに受け取れるのも大きな魅力だと思います。里香を演じさせていただいた立場としては、とても素敵な物語だなと感じています」
――キャラクターたちの魅力も大きいですよね
「そうなんですよ。東京都立呪術高等専門学校の仲間たちも個性豊かで面白いんです。五条先生は導いてくれるタイプではなくて、どちらかといえばスパルタ(笑)。でもその分、真希・棘・パンダの3人が乙骨くんをしっかり支えてくれて、友情が芽生えていく。その過程が胸を熱くさせてくれるんです」

――ちなみに花澤さんの"推しキャラ"はいますか?
「もちろん一番は乙骨くんです(笑)。でも、中学生の頃の私がもしグッズを集めるとしたら、七海ですね。メガネでスーツ姿のおじさまが大好きで...。初登場時の"やれやれ"と言いながら戦う感じや、ネクタイを緩める仕草がたまらなくて。そこに津田さんのお声が加わるのは、もうずるいですよね。今の私ならきっとアクリルスタンドを持ち歩いていたと思います。
もちろん七海だけじゃなくて、夏油も悪役として描かれていながら背景を知れば好きになってしまうし、五条先生は言わずもがな。あの3人(真希・棘・パンダ)も本当に魅力的で、誰かしら推しキャラを見つけながら観ている方が多いんじゃないかなと思います」
――劇場版公開からまもなく4年が経ちますが、この間でご自身の中で変わったと感じることはありますか?
「そうですね...人間以外のキャラクターを演じる機会が増えたなと感じます。里香は本当に難しい役でしたが、その経験が新しい扉を開いてくれました。少女らしい魂を持ちながらも異質な存在である、という里香の特性は、加工の力も大きくお借りしつつ挑戦した役柄だったと思います。それ以降、イルカや魚類といった、ちょっと一筋縄ではいかないようなキャラクターを演じることが増えてきました。そういう役を任せていただけるのはとてもありがたいですし、自分にとっても大きな変化だったと思います」

取材・文=川崎龍也 撮影=内田大介
公開情報
『劇場版 呪術廻戦 0』復活上映
2025年10月17日(金)より全国公開
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