高野麻里佳がデビュー曲のMVで起こした奇跡!「その瞬間に最高のものになるなって」

「それが声優!」の小花鈴役、「三ツ星カラーズ」のさっちゃん役、「ウマ娘 プリティーダービー」のサイレンススズカ役など、人気アニメに出演して声優として活躍している高野麻里佳。2月24日に1stシングル「夢みたい、でも夢じゃない」でソロアーティストデビューをした彼女に、MV撮影時のエピソードや心に思い描くアーティスト像を聞いた。

――ソロアーティスト・高野麻里佳として歌う上で、心境の変化などはありましたか?

「1人は心もとないですね。レコーディングの時は自分の歌い分けしかないですし、MVもカメラが自分にしか向いていないので、ソワソワしました。求められている姿や道しるべを自分で生み出すしかないことに、最初はすごく不安を感じていましたね。でも、MV撮影の時に、テスト撮影で立っていたスタッフさんがすごくリラックスされている姿を見て、私に求められている姿はこれだってピンときたんですよ。キラキラしている姿もそうですけど、自然体の姿を見せることが今回の作品作りの肝になると思ったので、その時のスタッフさんには感謝です」

――それがMVの自然な笑顔につながっているんですね。

「撮影日はミラクルが起こって、夕方に行われた最後の落ちサビのところで偶然、夕焼けで虹色がかった"エモ富士"が楽しめたり、自分の気持ちを持ち上げてくれるものがたくさんあって自然と笑顔になれました。みんなに支えられている幸せを、全開に表せられたらいいなと思っていましたね」

――MV撮影時に印象に残っているエピソードはありますか?

「2つあって、1つはサビのダンスです。『ワクワクしたい』というフレーズでWを手で作っているんですけど、その振り付けはライブの時にみんなでできるようにダンサーさんに考えていただきました。休憩時間も踊りながら頑張って振りを覚えたので、皆さんに見てほしいですね。もう1つはバスケットボールのシーンで、学生時代にバスケ部だったことを知らずにスタッフさんたちがシュートシーンを入れてくださって、決めなければならないなという使命感に勝手に駆られていました。リハーサルでは入らなかったのでプレッシャーを感じるの中、本番では一発で決めることができまして、その瞬間にこのシングルは最高のものになるなって思いました(笑)。ハッキリ言って意地でしたが、自分でも感動して幸先が良いなって」

――MVの舞台は学校でしたが、学生時代の思い出を教えてください。

「休み時間に、アリ地獄を探して遊んでいたことを覚えています。親の仕事の関係で転校が多くてなかなか友達ができず、どうしても1人の時間が多かったんですよ。だから、プリントやノートの切れ端に手紙を書いて、それを授業中に誰かに投げたりするのをやってみたかったですね。ちょっとドキドキするじゃないですか。先生に見つからないようにするスリルが楽しそうだし、学生らしくていいなって(笑)」

――メイキング映像で「笑顔になれる歌を歌いたい」と口にされていましたが、どんなアーティストを目指していますか?

「みんなが笑顔になるグッドソングは歌い続けていきたいですが、笑顔にさせる曲に今回のカップリングのように、ドキドキ&ゾワゾワさせるような曲があってもいいと思うんです。声優がいろんなキャラクターを演じるように、いろいろな歌を歌っていきたいですし、いろんなカラーがあることを私のアーティスト像にしていけたらいいなと思います」

――今後、歌いたいジャンルはありますか?

「最近はラップが流行っているので、セリフっぽいフレーズの入った歌を歌ってみたいなと思っています。他にも、私はゲームが大好きなのでゲームの物語を象徴するような歌詞の曲や、主題歌にも挑戦してみたいです。特にRPGがいいなと思っていて、オープニングで誰もが最初に聴く曲を歌って、『あのゲームといえば、この曲だよね』って、みんなが口ずさめるくらいの印象的な曲を歌えたら幸せですね」

――高野さんにとって、歌にはどのような魅力があると思いますか?

「私は人生を通してロックに勇気をもらった経験があるんですけど、歌そのものには自分が歌うのではなく、元気をもらったり、街中を歩く時のバックミュージックみたいなイメージがあるんです。だから、いざカラオケに行っても歌える曲がない。音楽をたくさん聴いているはずなのに、いざ自分が歌う時に歌いたい曲って何だろうと思ってしまうくらい、音楽に対して聴くものとして捉えてきた部分があるんですね。だから、私の曲も歌ってほしいし聴いてほしいけれど、一番はその人が寄り添ってほしい距離感に、私の曲があったらいいなって思います」

――アーティストとしての今後の目標を教えてください。

「皆さんに曲を聴いてもらって、初めてアーティストが成立すると思うんです。だから、歌うだけではなくてレスポンスのあるライブをしたいと強く思いますし、いつかアニメの主題歌を歌った時には、アニサマみたいなステージで『あのアニメといえば、この曲だよね』と思ってもらえるようになりたいです。アーティストとして認められた瞬間が、また1つ私の夢がかなう瞬間だと思うので、大きなステージに立つことが私の目標です」

――ステージでやってみたいことはありますか?

「コラボがしたいです。大好きなアーティストの皆さんと、ステージを同じくするのは夢です。内田彩さんが大好きで、ラジオのCMで内田さんの曲を2曲聴く機会があって、どちらも全然違う曲なのに、もっと聴いてみたいと思わせるような歌声にしびれました。そんな歌声に憧れますし、コラボができたら夢のようだなって思います」

――最後に、ファンの方たちへメッセージをお願いします。

「私が声優人生で培ってきた経験を、この1stシングル制作に込めました。ソロアーティスト高野麻里佳の名刺として受け取っていただいて、今後どんな曲を歌うのかワクワクしてもらいつつ、ライブなどで一緒に楽しい時間を過ごせていければと思っていますので、応援をよろしくお願いします」

文=永田正雄

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リリース情報

デビューシングル「夢みたい、でも夢じゃない」
発売日:2021年2月24日(水)

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