中村倫也神木隆之介が声優としてもリアルな距離感を感じさせる!Twitterで原作が話題となった映画『100日間生きたワニ』

2019年12月12日からの100日間、毎日ツイッターに投稿されたきくちゆうきの連作4コマ漫画「100日後に死ぬワニ」。素朴なデザインの動物キャラクターたちと彼らが交わすリアルな会話、そして、100日後命を落とすという抗えない運命を知らずに、ワニやその親友のネズミたちがなにげなく過ごす日常の尊さを描き、10~20代の若者を中心に、一大ブームを巻き起こしたことで知られる友情ドラマだ。

 中村倫也演じるネズミと神木隆之介演じるワニ
中村倫也演じるネズミと神木隆之介演じるワニ

(C)2021「100日間生きたワニ」製作委員会

2020年3月20日に公開された完結記念公式サイトでアニメ映画化が発表されたものの、制作中コロナ禍に直面。さまざまな困難を乗り越えるなかでタイトルも一新し、映画独自の"100日後の仲間たち"のエピソードも追加して完成したのが『100日間生きたワニ』だ。

桜が満開の3月。みんなで約束したお花見の場に、まだワニの姿はなかった。親友のネズミが心配し、彼をバイクで迎えに行くと、画面が割れたワニのスマホが道に転がっていた。その悲劇から100日前。ワニは仲間たちと遊んだり、恋をしたり、平穏な日々を過ごしていた。ワニも、仲間たちもそんな他愛ない日常が続くと思っていた。そして、お花見から100日後。仲間たちはワニとの思い出にうまく向き合えず、連絡を取る機会も減っていたが、ワニを思わせる緑色をしたカエルが彼らの前に現れたことから、止まっていた時が動き出す。

ワニ役を務めるのは、2020年にデビュー25周年を迎えた若きベテラン俳優・神木隆之介。『千と千尋の神隠し』で、坊/坊ネズミ役を務めたのを皮切りに、『ハウルの動く城』のマルクル役、『サマーウォーズ』の小磯健二役、そして『君の名は。』の立花瀧役など、数々の劇場版アニメでメインキャラクターを演じるなど、声優としても輝かしいキャリアと演技力の持ち主としても知られている。本作では、今まで声優として聞かせてきた演技よりも、さらに肩の力が抜けた声で、ワニというキャラクターにリアリティを与えている。

もう一人の主人公でもあるネズミを演じるのは、どんな役柄にも染まる"カメレオン俳優"として人気の高い実力派俳優・中村倫也だ。実写版映画『アラジン』でアラジン役の日本語吹き替えを担当した経験はあるものの、アニメーションのボイスキャストを担当するのは、本作が初となる。しかし、数多くの映画やドラマでみせているようなナチュラルな声のトーンで、一見ぶっきらぼうながらも、優しく思いやり深いネズミのパーソナリティーを表現することに成功した。

(C)2021「100日間生きたワニ」製作委員会

映画『3月のライオン』と『屍人荘の殺人』、そしてドラマ「コントが始まる」でも共演し、互いに「隆」「倫くん」と呼び合うほど親しい間柄だという神木と中村。そんな彼らのリアルの距離感が、ワニとネズミの関係性にも表れている。なかでも、ケガで入院しているネズミの病室でのシーンや二人が行きつけのラーメン店で交わす会話では、気心が知れている間柄だけが生み出す心地よいリズムを味わうことができる。

ワニとネズミの仲間でもあるモグラ役の木村昴や、ワニが想いを寄せるセンパイを演じた新木優子、モグラの恋人となるイヌ役のファーストサマーウイカなど、豪華なキャスティングも魅力の劇場版アニメーション。日本の豊かな四季を背景に描く、若者たちの喪失と再生の物語を見届けて欲しい。

文=中村実香

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放送情報

100日間生きたワニ
放送日時:2022年7月30日(土)05:00~、2022年8月8日(月)05:45~
チャンネル:WOWOWシネマ
※放送スケジュールは変更になる場合があります

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