岡咲美保が「転スラ」シリーズを通して感じる自身の声優としての成長

主人公・リムルを演じる岡咲美保、撮影ではぬいぐるみとのツーショットも
主人公・リムルを演じる岡咲美保、撮影ではぬいぐるみとのツーショットも

――本作でのアフレコは1人だったそうですが、感情を乗せる難しさはありませんでしたか?

「リムルはセリフが多いので最初に録ることが多かったんですけど、今回は後半の方だったので皆さんのお芝居を聞きながら演じることになって、1人でやる不安もあったのですが、耳をすませば共演者の方の『リムル様、リムル様』って崇める声が聞こえてくるような安心感があって、すごくやりやすかったです(笑)。監督からも劇場版に至っては大きくディレクションされることがなく『任せます』と信頼してくださっている嬉しい部分もあって、そんな中で皆さんの正解を聞きながらリムルの道を進む感じだったので、こういうアフレコのやり方もあるんだっていい経験になりました」

――改めて振り返り、転スラが支持された魅力をどのように感じますか?

「私はコミックから入りましたが、リムルが快進撃を続けていくテンポの良さと、敵と話し合えることで増していくストーリーの深み、あとアニメ化してより思ったのはやっぱりキャラクターが個性的でみんな良いんですよね。どこかちょっと強いけれど残念なところがあったり、ちゃんと忠誠心もあって、掘り下げれば掘り下げるほど愛が深まる作品だなって。そういうのはやっぱり魅力に繋がる要素なのかなと思います」

――新人声優でありながらリムルに抜擢された岡咲さんも、声優になって5年が経ちました。これまでを振り返りどのようなことを感じますか?

「良い意味で固定概念みたいなものがなくなりました。最初の頃はアニメのキャラクターは、声が華やかでないといけないとか、リムルは強いキャラクターなので息もすごくパワーがないといけないとか勝手に決めていたんですけど、そういうものは全部間違っていて、現場で生まれるものが正解なんだって思うようになりました。特に転スラでは最初の頃、強さがお芝居に出てしまっていて、逆にピンチになるとリムルは余裕で構えているのに私は焦った声になってしまったり。でも、監督がちゃんと俯瞰して見るようにディレクションをしてくださって、どんなお芝居をするのかを決めるのは私じゃなく監督や周りの方だったりするので、自分の役目はいろいろな要望に寄り添えるように多くの引き出しを用意しておくことなのかなって思うようになって、そこはすごく考え方が変わったところです。自分だけがリムルのキャラクターを作っているんじゃなくて、皆さんで作っているんだなっていうことを学びました」

――ファンの皆さん、読者の方にメッセージをお願いします

「完全オリジナルストーリーですので、転スラを楽しんでいる方も初めての方もすごく楽しめる内容になっていると思います。今回はヒイロが出てくることで、ベニマルがリムルと出会って築いてきた時間の裏側で何が起きていたのかが明らかになりますし、ヒイロとベニマルの掛け合いのシーンは、ベニマルの真っ直ぐな気持ちやヒイロとの絆をすごく感じられると思いますので、ぜひ見ていただきたいなと思います」

撮影・取材・文=永田正雄

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劇場版 転生したらスライムだった件 紅蓮の絆編
2022年11月25日(金)公開

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