――本にもありましたが、「母だけを生きることがしんどかった」という言葉が印象的でした。母であることと、自分自身であること、そのバランスは現在どう捉えていますか?
「日本特有かもしれませんけど、"母親なんだから母親を最優先にしろ""働くより育てることを優先しろ"みたいな声って、今でもあるんですよね。でも私は、母親になったのは32歳からで、0歳から32歳までの自分もいる。そっちの自分も大切にしたい。だから、母親としての自分も大切にしつつ、仕事も含めて両立させたい。そのせめぎ合いは、今もずっとあります。理想としては、どちらも大事にしたいです」
――最後に、人生のターニングポイントにいるであろう方に向けて、弘中さんならどんなメッセージを送りますか?
「どっちを選んでも、選ばなかったほうが羨ましくなる瞬間って、絶対あると思うんですよね。だから、どっちにしようかなと悩んでいる時間が、もったいない気もします。結局、AとBどちらを取っても取らなかったほうがよかったかもと思うことはある。そこは仕方ない、と受け止めた上で、選んだほうを正解にするように頑張るしかない。人生は1回しかないですし、戻れないので。だから、どっちかを選んだあとに、あまりくよくよしないことが大事かなと思います」
朝日新聞出版
取材・文=川崎龍也 撮影=MISUMI
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作品情報
『たぶん、ターニングポイント』(朝日新聞出版)
定価:1540円(税込)
発売日:2026年1月20日









