歌だけじゃない!女優、安室奈美恵の存在

「時をかける少女」
「時をかける少女」

今年の9月16日(日)をもって、デビューから25年間に渡る芸能生活引退を表明した安室奈美恵。あなたは彼女についてどんなイメージをお持ちだろうか。

安室は沖縄アクターズスクール出身の5人組「SUPER MONKEY'S」のメインボーカルを経て、1995年にソロデビュー。同年には当時女性ソロシンガー最年少で「NHK紅白歌合戦」出場を果たした。安室の茶髪のロングヘア、ミニスカートに厚底靴といったステージ衣装を真似する若い女性たち"アムラー"が登場するなど、社会現象にもなった。歌手としての成長はすさまじく、結婚ソングとして今でも愛される「CAN YOU CELEBRATE?」や、2000年の沖縄サミットで各首脳の前で披露された「NEVER END」など数々のヒットソングを生み出してきた。まさに日本の歌姫というイメージを持っている人が多いのではないだろうか。しかし安室はそれだけではない。歌手としてソロデビューする以前は、女優、タレントとして芸能界を必死に走っていた時代があったのだ。

デビュー前には女優に憧れていたという安室は、1993年の「いちご白書」でドラマ初出演にして準主人公の座を射止める。その翌年には、筒井康隆原作の同名小説をドラマ化した「時をかける少女」に出演した。「時をかける少女」は内田有紀がタイムリープの能力を身に付けた主人公に扮する、SFファンタジー。内田の妹役として出演した安室は、袴田吉彦や河相我聞、菅野美穂ら、そうそうたる顔ぶれのメンバーと共演。まだ初々しさが残る中、内田に引けを取らない演技を披露している。その後もドラマ「湘南リバプール学院」(1995年)や映画『That's カンニング! 史上最大の作戦?』(1996年)などに出演するも、以降は歌手としての活動に専念しており、役を演じている姿を見ることはほとんど無くなってしまった。

またドラマ出演当時は子ども番組「ポンキッキーズ」で、鈴木蘭々とウサギの着ぐるみを着て歌って踊る「シスターラビッツ」としても活動。「一寸桃金太郎」や「汽車ポッポ鉄道どこまでも」などコミカルな曲調とダンスは、子どもたちに人気があり"歌のお姉さん"の役割も担っていた。R&Bのトップアーティスト安室ではなく、タレントの魅力にあふれる時代もあったのだ。それらは、まだどこか幼さの残る10代から日本が誇るアーティストへと進化してきた安室の勇姿のひとつ。残念ながら芸能界引退が決まっている彼女ではあるが、歌手だけではなく女優や、マルチな才能を発揮するタレントとしての姿も、この先きっと忘れることはできないであろう。

文=津金美雪

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放送情報

時をかける少女

放送日時:2018年5月13日(日)18:00~

チャンネル:ホームドラマチャンネル 韓流・時代劇・国内ドラマ

※放送スケジュールは変更になる場合がございます。

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