堤真一が原作人気の高いキャラを好演!映画「姑獲鳥の夏」でも独自の魅力を放った京極夏彦の世界観

「姑獲鳥の夏」
「姑獲鳥の夏」

(C)2005「姑獲鳥の夏」製作委員会

その他のキャストも豪華な顔ぶれが並んでいる。永瀬正敏が演じたのは京極堂に相談を持ちかける関口巽。事件に追い込まれ慌てふためいたり、真相に迫り悲観したりと、どこか情けない人間味が魅力的だ。そんなキャラクター像を、うつむきがちな視線やボソッとした声色など、永瀬が人間臭さに溢れる芝居で表現した。

同じく事件に一枚噛んでいる破天荒な探偵・榎木津礼二郎には阿部寛が配役されており、笑顔を浮かべて余裕綽々といった語り口、高身長を生かし白のスーツを着こなす姿など、スマートでどこか不遜な存在感はピカイチだ。

さらには事件のきっかけとなる裏がありそうなミステリアスさと退廃的な雰囲気がただよう久遠寺梗子に扮した原田知世のほか、デリカシーのない横柄な刑事・木場修太郎役の宮迫博之、京極堂の妹・中禅寺敦子役の田中麗奈といった実力者たちの演技合戦も見どころだ。

「魍魎の匣」
「魍魎の匣」

(C)2007「魍魎の匣」製作委員会

「魍魎の匣」
「魍魎の匣」

(C)2007「魍魎の匣」製作委員会

また匣の中に入った少女たちのバラバラ死体や、女優の娘の失踪、怪しげな宗教団体の3つの謎を題材としたシリーズ2作目「魍魎の匣」も制作された。バトンを受け取った原田眞人監督のもと、主要人物はほとんどが続投。関口役は永瀬から椎名桔平に変わっているが、これまたボソッとした語り口や猫背気味の姿勢など、どこか情けなくも人間味のあるキャラクターの魅力を見事に捉えた演技を見せている。

「魍魎の匣」
「魍魎の匣」

(C)2007「魍魎の匣」製作委員会

少しデフォルメされたような大胆不敵な演技で、蠱惑的ともいうべき京極夏彦ワールドを体現している役者たち。その他の作品では見られないような怪演に魅せられてしまうことだろう。

文=HOMINIS編集部

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放送情報

姑獲鳥の夏
放送日時:2023年7月8日(土)11:00~
魍魎の匣
放送日時:2023年7月8日(土)13:15~
チャンネル:WOWOWシネマ
※放送スケジュールは変更になる場合があります

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